第三章登場人物、用語解説 ※読み返し用、飛ばしても問題ありません

〈登場人物〉


詠訵よみち三四みよ:青みがかった黒髪ショートの美少女で、学園内でも有名人なアイドル的存在。DRは7。“くれぷすきゅ~るチャンネル”のぬし、“く~ちゃん”その人である。進をパーティーや部活に積極的に勧誘する。進の事をいたく気に入っているようだが………?因みにく~ちゃんとして活動中は、狐面を着用の上で変声機も噛まし、インナーカラーを青色に染める。


訅和どうわ交里こもり:詠訵の親友。黒フレームの丸みを帯びた眼鏡と、明るい茶色で二つ結びのおさげ髪。委員長タイプに見えて、結構な自由人。本人曰く格闘戦は苦手。


ニークト=悟迅さとじ・ルカイオス:居丈高いたけだかで声がデカい名家出身のチクチク言葉遣い。顔も体も態度も大きく典型的な増上慢だが、言う事に一定の理があり、それが余計に人を苛立たせる。DRは7。そこそこの戦闘能力と、本人の気難しさ、ルカイオス家の威光もあって、表立っては持ち上げられているが、実際は嫌われている。深級ダンジョンへの潜行経験有り。


八守やがみ月夜つくや:ニークトの従者。明胤生ではない。年齢的に中学生ではあるが、四六時中ニークトの傍に居る為、学校には通えていない。代わりにニークトの権力を使って、中等部の授業で隅に混ぜて貰っている。授業が難しく肩身も狭く苦労続き、と思いきや、本人はニークトへの忠誠心もあってあまり気にしていない様子。一応ディーパー。


乗研のりど竜二りゅうじ:今時進学校にこんなコテコテの奴が居るのかというくらいステレオタイプなヤンキー。進と同室、つまり同じく厄介払いを受けている身の上。年齢不詳。部屋には基本、居たり居なかったり。


バン西白シーパイ:進が暮らす事になった第十学生寮の寮長。一見丁寧な物腰の中に、隠し切れない棘を持つ。進の事を歓迎しているようには見えず、他の寮生とは徹底して会わないよう調整している。


白取しらとり〇鶙おおたか:明胤学園養護・栄養教諭代表にして、新開部の顧問。宇宙服のような防護装備を身に着け、テンションが上がると咳き込みがち。進とニークトの決闘を提案するが、真意は不明。




〈用語〉


深化現象:潜行者が体験する、“突発的成長”の総称。魔力貯蔵量の急激な増加、魔法の性能の向上や能力の変化等、通常の成長とは一線を画する不可解な強化。今の所法則性の完全解明には至っていない。


新跡開拓部:「新たな定跡を開拓する部活」、縮めて新開部。「深化現象」のメカニズムを調べるというアプローチによって、ダンジョンの正体を探ろうとしている集団。


明胤学園第3号棟:学園の北東部に位置する、旧丹本陸軍の研究施設。


不可踏域アノイクミーヌ”:第二次大戦後最大最悪と言われる、人類史の負の遺産。ダンジョン管理の失敗例。


パーティー:ディーパーの構成単位。役割ロールの概念が存在し、全ロール一人ずつ、計6人が“フルメンバー”とされるが、人数の上限は存在しない。本来は傭兵達の間で確立された概念で、柔軟且つ流動的な物ではあるが、現代では固定の所属パーティーを持つ者も多い。


決闘:明胤学園内で流行っている一種のお遊び。明胤学園では教師の許可と申請さえ通れば、生徒同士の模擬戦訓練が可能。この際、教師またはそれに指定された立会人が必要となる。そしてこの勝敗に、何かを賭けるという行為が生徒間で横行した。法的な強制力は無いものの、名家も多く、魔法の強さや有用性をアイデンティティとし、将来の丹本の主要人物となるかもしれない者との人間関係構築の場であるという事情も手伝い、不履行は致命的な瑕疵かしとなる。故に一度「決闘」として同意した以上、「その勝敗には必ず従うべし」という空気が醸造されている。


明胤学園内の生徒が持つ“掟”:弱く役に立たない、強くなる努力をしない、思考能力が低い、弱い者いじめばかりを誇る、といった特徴の人間は見下され、立場を失う。戦闘能力カーストで言えば教師が最上層に位置する上に、法に従順でその範囲内で活躍するならそれなりの見返りや特権を得られるようになる為に、校則に従わない者は愚者か危険人物とされ、求心力を得られない。ディーパーという逸脱者達を人間社会に馴染ませる、その理念に沿って学園側が誘導した成果。ただし漏魔症への差別意識については、是正の目途が立っていない。


神罰誅伐狼化禁王リューカー・ニュクティ:ニークトが使用する魔法。簡易詠唱時には眷属化も可能な狼皮の鎧を纏う。この被り物は目鼻口の部分もしっかりと感覚器官として機能しており、狼が持つ部位なら任意の場所に生やす事も可能。完全詠唱時には肉体を完全に変身させるが、代償として理性を失う。


体内魔力廻転:体内魔力経路の一部を使い、全身に魔力を巡らせ続ける技術。一部の魔力を、他の魔力を運ぶ役だと位置づけ、魔力を高速で巡回させる。新たに生じた魔力はそのままその運動に注ぎ込み、その中から必要な箇所に必要な量を振り分ける。大きい塊の状態で保持出来ないなら、一つの大きな運動として維持するというコンセプト。立ち上げ時間が必要である一方、維持出来たら半永久的に魔力を使用出来る。ただしこの運用を維持し続けるコントロールと精神力を持つ者が、この世に何人居るかは問わない物とする。


魔力噴射:体中に魔学的な孔が開通している進ならではの戦い方。穴を通して魔力を伝達、そのまま魔力を外に放出したり、表皮に着いた瞬間に指向性の魔力爆破を行う事で、ジェット噴射のような推進力を得る。加速や攻撃力強化だけでなく、流動防御と混ぜて使う事で防御にも応用可能。ただし使用すると、表皮や装備に火傷のような損傷を負わせるというデメリットもある。


Xnetテネット:最大手SNS。有名人の呟きや告知、市井の意見交換(殴り合い)が行われる場所。最近名前が変わった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る