第二章登場人物、用語解説 ※読み返し用、飛ばしても問題ありません
〈登場人物〉
オットー・エイティット:明胤学園の非常勤講師にして、グランドマスターランクのディーパー。編入試験で進を落とす為に、蛸足魔法を駆使して追い詰める。
パンチャ・シャン:明胤学園招待枠教師代表にして、元チャンピオン。進に国の将来を変え得る可能性を見て、編入を後押しする。
高等部主任:明胤学園の高等部全体を管轄する教師であり、老いてなお凛とした淑女。進の成長性に期待している。
中等部主任:明胤学園の中等部全体を管轄する教師であり、妙な口調で喋る海外出身女性。進へのスタンスは不明。会議の場であっても気楽な態度を取り続けている。
初等部主任:明胤学園の初等部全体を管轄する教師であり、陰気そうな眼鏡の男性。進についてのスタンスは不明瞭だが、その努力を認めようという意見を述べる。
養護・栄養教諭代表:明胤学園の保健関係を統轄する男。宇宙飛行士かと見間違うような防護服着用。“
理事長:明胤学園のトップ。絶大な発言力に自覚がある為か、軽々しく口を開かない。ディーパーとしての実力は今でも一線級と言われる。
学園長:明胤学園の学園長。
教頭:明胤学園の教頭。気弱そうな眼鏡の女性。風見鶏気質。
前期生徒会総長:明胤学園生徒会のトップ。小柄で不真面目そうな少女。進には基本興味無しのように見えるが…?
前期生徒会副総長:明胤学園生徒会のNo.2。実直そうな男子生徒。気真面目過ぎて将来を逆に心配されている。
〈用語〉
“
模擬戦:戦闘訓練や試験、試合の際に取られる方式。センサーとシールド発生装置が内臓された装備を身に着け、持ち点1000ポイントがゼロになるまで戦う。肉体に何らかの衝撃が加わったか、身体強化が発動しているか、不正な魔具使用が無いか、生命維持に問題が無いか等を、絶えずモニタリングされており、潰された刃やシールドで半減された命中攻撃のダメージを、実戦想定でポイント算出し持ち点から引く。残った持ち点は自分でしか確認出来ないが、ゼロになれば首輪のライトが赤く点滅し、身動きや魔法発動を封じられるので、戦闘相手からは一目瞭然となっている。
ディーパーの不文律:緊急時を除き、個人、パーティー問わず、ダンジョン内で他人に干渉しない。取り分や誤射、尾行行為等のトラブルを事前に防ぐため。マナーを守って潜行しよう。
潜行免許証:丹本国内のダンジョンに潜る際に必要になる資格書類。本人確認書類としても使える。余程の問題人物でない限り、漏魔症罹患者でも取れるが、一度剥奪されたら再取得は極めて困難。
ダンジョン内構造物:ダンジョンが生成する物は、殆ど全てが外に持ち出すと崩壊する。また内部で破壊、移動させられた物は、ダンジョンに回収され、元の箇所が修復、配置し直される。ダンジョン外に持ち出された箇所は、原状回復に長い時間を要する事が確認されており、寿命を縮める危険性がある為に推奨されない。例外として、モンスターはダンジョン外でもその形を維持できる。
ダンジョンの寿命:A型が全滅するか、内臓される魔力(別の説では魔素)が尽きた場合、ダンジョンは「枯れる」とされる。殲滅能力さえ用意出来れば、人為的に起こす事も可能。
魔力:ディーパーやモンスターが持つ、魔素から作られるとされるエネルギー。なお物質ではないかという議論の余地あり。魔法を構成する、身体を強化する以外に、これを直接飛ばすという攻撃や、固めて保持する事で足場や防御としても使う等、使い道の幅は広いが、魔法として使った場合と比べて貧弱な威力になってしまう。保有魔力量は個人の才能に依ると言われ、通常は戦闘経験を重ねると増えていくとされている。
魔法:ディーパーの体内にある魔学的回路に魔力を流し、詠唱という作業を行う事によって生じる特定の現象。人によって何が起こるか異なる。詠唱を短縮された“簡易詠唱”と、フルで唱える“完全詠唱”の2パターンあり、後者の場合は特定の掌印も必要。通常、籠められた魔力と新たに供給される魔力の合計が、一瞬でも基準値を下回れば強制解除されてしまう。
詠唱:魔法を呼び起こす言葉の並び。完全詠唱の場合は二区切り。完全詠唱の場合は掌印と共に八区切りを要する。ただしこの「区切り」という概念は必ずしも音の上での物でなく、「意味が八つ」と言う話でもない。詠唱時に表示される丹本語の魔法名は、飽くまでも読者に分かり易いようにしたイメージである。重要なのは、完全詠唱には長さと手間が必要、という事だ。
魔力の色:魔力には個人個人に応じた色がある。それは魔力の持つ特性を、熟練のディーパーが「色」という形で認識し区別しているに過ぎない。故に未熟なディーパーや一般市民では見る事は叶わない。進の魔力は何故かディーパーでも無色透明に見える、認識困難な物なのだという。
敵体内魔力侵入:相手の口や傷口から、敵の体内に自分の魔力を入れ、血管を詰まらせたり破裂させたりする技術。道順さえ覚えれば、比較的簡単に実行可能。脳を破壊する事も出来る。ただ初めて使う相手の場合、相当な集中力を要する為に、身動きが碌に取れなくなったりもする。
魔力流動防御:魔力の奔流によって、敵の飛び道具を止めたり弾いたりするのでなく、流し、逸らす技術。手数が多い攻撃に対しては特に有効。
高速回転魔力
丹本国憲法第二章第10条:軍事力所持を否定した、通称平和条項。丹本を平和国家とする崇高な規定であるとされる一方、何もしないで平和を望む思い上がった精神の現れ、いざという時身を守る術を奪う毒といった批判もある。この条項が、戦後丹本のダンジョン依存を決定づけた。
丹本防衛隊:十条に反しない範囲で武力を持とうとした結果、成立した組織。潜行者で構成され、彼らの魔法能力を主戦力として、国防にあたる。それは軍事力ではなく、「個人の実力」である。
クリスティア:大海を挟んで丹本の反対側にある合衆国。世界有数の軍事大国にして、国力もトップクラスの移民国家。銃社会であり、量産可能な魔学銃の開発に力を入れている。
キリル連邦:大陸北部、央華のすぐ北に位置する巨大連邦国家。かつてはナロド連邦と呼ばれ、クリスティアの不俱戴天の敵であったが、現在の関係は軟化している。が、今でも周辺諸国へプレッシャーを掛け続けるその領土的野心によって、世界から警戒されている。魔学銃開発と並行して、半島の軍事政権群に働き掛けているとされるが、真偽不明。
陽州:ユーラペー、或いはユーラ。丹本からは遠く離れた、かつて世界の中心だった地域。フランカ共和国も一員。そこに位置する国家の中には、「太陽の沈まぬ国」すらあったという逸話を踏まえ、呼び名を丹本語で当てた結果、“陽州”という語が出来た。返り咲きを狙って魔学銃開発を進めているとされる。
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