倫理観 is どこ?

akkun

第1話 好き勝手

 こんにちは。俺は、葉加森はかもり 志郎しろう20歳

 他の人からは”倫理観ゆるキャラ”とか言われてるよ♪


 今はなぜかから戻ってきたのに仲間達パーティーメンバーに怖い顔されながら囲まれてる。


「ちょっとちょっと!どうしたの皆?そんな怖い顔しちゃって」


「「「「「‥‥‥‥‥‥」」」」」


 誰も返してくれない。悲しいな~


「ちょっとお前も声かけてよ」


「ヴォ──い!」


「「「「「!!!!!」」」」」


 おっ!やっと反応し‥‥‥


「「‥‥‥もう‥‥‥やめて!」ください!」


「‥‥‥グスッ‥‥‥」キッ!


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」


 反応暗すぎ。お前もそう思うよね?


「ヴン」


 だよね~今の時代何事も楽しまないとやっていけないだよ?

 ほら!明るく明るく!!


「もう我慢の限界です、志郎さん。貴方にはを抜けてもらいます」


 どこかで聞いたことがある台詞セリフだな。

 う~ん。あ!追放系で見たことある!!

 いや~~まさか自分がされる側になるなんてね

 少し前まで勇者君なんて‥‥‥


「ちゃんと聞いているんですか!!」


「んぁ?うん聞いてたよ。ただこの前まで

 『私がリーダーですか?そんなの役不足ですよ。やりたくありません』

 とか言ってたの思い出して、しっかりリーダーの特権使うんだ。都合の良い奴だ

 なって思ってたから」


「そっ‥‥‥それはッ」


 言葉に詰まってるし、多分自分もそう思ってたんだろうな。勇者君優しすぎるし、


「まあ俺達、人なんてそんなもんか。だいた‥‥‥」


「ぁッ!貴方なんか人じゃありません!人の姿をした魔物モンスターです。!!!」


 なんだなんだ?聖女ちゃん。そんな人を魔物みたいに、酷いなー。

 顔と身体で聖女オーラが出てるんだからもっと優しい言葉使いなよ。

 勇者君から愛想尽かされちゃうよ?


「聖女ちゃんは俺のことそんな風に思ってたのか。ひどいなー

 こんなにも人畜無害で、ダンジョン攻略に多く貢献してるって言うのにね」


「ヴン ヒドゥイど おヴォウ」


「ッ!!」


「もう‥‥‥やめてぇ!!」

 

 うお!やっと喋ったと思ったらうるさいし、

 魔女っ子は人を不快にさせる天才なのでは? BOBは訝しんだ。


「そんなに戦士君が忘れられないの?」


 なら大切な人を亡くした事のある俺からの言葉が必要だな!

 と言うことで、屍蝋なかまを俺の前で四つん這いにさせてぇ‥‥‥


「一体何を‥‥‥」


 このせなかに乗って


「人の死はぁ!乗り越えないとぉ!!意味が無い。

 おわかり?ずっと縛られてたら犠牲になった人がかわいそうでしょ?

 例えば『好きな人と幸せに暮らしてね。‥‥‥あと言葉使いは優しくしくね』

 って言って死んだコイツの思い・意思全部否定して‥‥‥」


「もぉやめてぇ!!!!彼の体で遊ばないでぇぇぇぇぇ!!!!!」


 チッ!どいつもこいつも人の話遮りやがっ‥‥‥てぇ!!!?


「ギャアアアアアァァァァァアアアアaaァァァァギギャアアァァアアアアaaァ゛ア゛

 あ゛つ゛イ゛イ゛ィ゛ィィィィう゛ぁながァァァァどう゛じデェ゛ェ゛ェ゛ェェ」


 魔女っ子やばすぎ!錯乱したら魔法飛ばしてくるとか頭イカれてるんじゃ無いの?

 しかもこれまた殺意が高い炎魔法だし、コワスギー異常者じゃん。


「ま゛なが‥‥‥どうし‥‥‥‥‥‥ェ」


「あっぁぁあぁぁまだ‥‥‥意識があった‥‥‥の?」


「そりゃあったよ。ただの木偶の坊じゃ今更いらないし。

 まあでもコイツは知能が低すぎて壁役か囮?とか思っていたけど。

 ‥‥‥しっかし、灰すらも残って無いじゃん。本気すぎだろ。」


 魔女っ子また泣き出してるし。いちいちうるさいんだよお前。黙れよ。


「‥‥‥‥‥‥」


 いや暗殺君はなんか言おうよ。


「暗殺君は声を発しようよ。言いたいことは声に出さなきゃ

 無口キャラは今のご時世、TDN(ただの)コミュ障だよ?」


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」


「あっホントに無い。そうですか。」


 ‥‥何この地獄?


「よし!もう本題に戻ろう。

 それで?俺はパーティーから抜ければ良いの?」


「‥‥‥!そっそう言う事です。僕たちは貴方と理解しあえません。

 これからダンジョンを攻略していく上で別々になった方がお互いのためだと考え、

 貴方にパーティーを離脱していただこう。という話になりました。」


「アナタには失望しました。仲間の死別に対して『死体だーヤター!!」

 と感じるのは、最早人ではありません!」


 だから酷くない?なんでそんなに人扱いしたくないのよ?

 と言うか、俺の能力の死霊術持てば分かってくれるって!人間の死体は便利なんだって!!


「あああぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁ‥‥‥‥‥‥アアアア!!!!!」


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」


 魔女っ子はうるさいんだよ!!

 暗殺君は‥‥‥もう空気なってて‥‥‥


「ハイハイ抜ければ良いんでしょ。アリガトネー」


 



この日、日本を代表するパーティーから一騎当千の悪魔が野放しなり

数年後。死んでいるはずの冷たい魔物が町に溢れ、ダンジョン発生当時の阿鼻叫喚

より更にひどい大虐殺【冷血デット・マン濁流パレード】が起こることになる。




 

 



 







 







 

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