04-07

 少女は私を取り巻いていた封印の魔法をいとも容易たやすく消し去った。そして私を手に取った。王都にいた人間すべてを葬り去ったあの時の数十倍、否、数百、数千倍もの罪と苦痛が流れ込んでくる。この少女は、もうすでにどれほどの命を奪ってきたというのだろうか。その怨念、怨嗟えんさ、憎悪、苦痛、恐怖……それら全てを少女はくらって生きていたとでもいうのか。罪の意識の一つもなく――。

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