03-05

 そして異民族の王族は例外なくその劫火ごうかかれた。遠く離れた彼らの故郷は、時を同じくして生じた疫病にって滅んだ。私はそれらの災厄の中心にいたし、おそらくは私こそがその元凶だったのだが、気が付けば私を知る者は誰もいなくなってしまった。私は鞘に収められたまま、また幾つかの時代を眠ることにした。多くの死と呪いが生まれる時代になれば、私はまた目を覚ますだろう。

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