02-05

 魔女たちとの約束。それは、彼の望みが叶った暁には、を魔女たちに差し出すこと――それだけだった。しかし、彼はによって王国を滅ぼし、自身が国王になれたのだと信じて疑わなかった。それゆえに、私を失うことを恐れた。そしてまた、自分自身の身を守る術を失うことを恐れたのだろう。彼はあろうことか、彼を大いに助けた全ての魔女を捕まえ、ありとあらゆる拷問の限りを尽くして己に忠誠を誓わせ、そして、殺した。魔女たちは私を餌に集められたのだ。そして、死後に呪われないようにと、彼に忠誠を尽くすことを誓わされたのだ。

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