リーゲンのスキルハント ハント11 透視
ハント11 透視
リーゲンが大浴場で一人入っていた。
「――――。ん、【能力オープン 白鬼腕・武器創生】!!」
彼女は真剣な顔で大斧を作り、相手を斬りかかろうとする。
相手は驚いたのか。すぐに後ずさりをするが、尻もちをついた。
フードを被っており、顔が見えない。
リーゲンは鬼気迫る顔で相手のフードを外した。
そいつは女だ。眼鏡をかけており、ナチュラルヘアーの茶髪をした幾何学模様の白肌高校生くらいの女性であった。
「どうやって、ここへ来たのですか? 貴方……。南極派の者ですか?」
鬼気迫る顔でリーゲンは大斧を向ける。
そのものはあたふたしながらも。
「ち、ちがうや。う、うちは〈ユクエ〉。能無兄ちゃんの義理だけど、妹なんや!」
「え、能無さんの妹さんですか? だったら、どうして?」
「うち、あんさんを助けようと遥々ここへ来たんや。ちょうど、がま口はんからここにあんさんがいることを知って、ここへ来たんや」
「となると、地下派のフルドライブスキルの方がまだ生き残っているのですか?」
「そうや。それにあんさんの願いもかなえることができるで?」
それを聞いて、リーゲンは迫った顔で問い詰める。
「それって、安楽満お姉様を殺した犯人が分かるのですか?!」
「そうや! そのためには能無兄ちゃんのタブレットが必要なんや!」
「わかった。それなら、一旦大浴場へ出ましょう。お母様にも話します」
「わかった。あんさんのお母様にも挨拶せえへんとな」
ユクエはにこやかな笑みで言うとすぐに二人は大浴場へ出た。
リーゲンの部屋でリーゲンは優華を呼んだ。
「ユクエです。優華はん。よろしくや」
「おお、まさか能無に義理の妹がいたとはな」
「私も驚きました」
驚いた二人。するとユクエは「タブレットをどこにあるか教えてほしいなー」と楽しげな顔で言う。
リーゲンは思い出した顔ですぐにタブレットを差し出す。
ユクエは目を光らせて、それをもらうと何か思いついたのか。
「こいつ。さっき見かけたで。この〈覗き〉という奴がちょうどいるで!」
「え! 何処にいたのですか?」
「大浴場や……」
すぐにリーゲンは寝服のまま。すぐに大浴場へ向かう。
大浴場へ着いたリーゲンは当たりを見渡すと、そこには人影が見えた。
すぐにリーゲンは高くジャンプして、相手を踏みつける。
そこには典型的なおっさんがいた。
「ご、ごめんなさい! お、おんなのこの裸がみたくて……」
そいつは小心者であるが、リーゲンは躊躇いもなく、右人差し指を右親指で押して、骨を鳴らして〈能力スティール〉で相手の能力を奪った。
覗きはがくがくに震え、すぐに逃げるが、リーゲンは相手の首骨を折って、殺した。
すぐにリーゲンはそいつを連れてって、自室へ戻る。
ユクエは驚き、優華は笑っていた。
「お前。もう倒したのか!」
「そ、そいつ死んどる?」
「はい。首骨を折って、殺しました」
平然とした顔でリーゲンはそういう。
すぐにユクエはタブレットを調べると、見つけた顔で「あったで! こいつも地下派のフルドライブスキルの所有者やったんか」といって、大きく喜ぶ。
しかし、肝心の犯人はわからない。するとユクエはあることを言い出した。
「ちょっと、そのスキル魔力球をかして」
「え、はい」
リーゲンはそれを手渡すと、行方はまじまじと見ていた。
「こいつの視点からは地下派の光景が見てたで」
「お前。もしかして、分かるのか?」
優華は気になる顔で聞くと、ユクエは頷いた。
「うち。この球限定やけど、そいつが見た光景が分かるんや。だけど、感じの男が見当たらないで。多分このリストを全員倒さないとあかん」
困った顔で言うユクエ。リーゲンは落ち着いた顔で聞く。
「要はこのリストにいる人物を片っ端から、倒していればお姉さまを殺した犯人が分かる感じですね」
「そうや。一応うち、ここ気に入ったんや」
彼女のお願いに二人は承諾した。
人物紹介
ユクエ
能無の義理の妹。今回はがま口の情報でリーゲンが屋敷にいることでやってきた。
スキル魔力球を手に触れるとそいつの視点を見ることができる。
殺害対象者
覗き
透視のフルドライブスキル。典型的の中年オヤジ。どうやら彼は幼少期から覗き癖があり、その上。気弱を装う狡猾なところも。
次回 ハント12 暗示歌
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