我が人生、思い込み。
幼稚園の頃、正月の壁面製作を作るのに、先生に獅子舞の獅子を形どった画用紙を渡され、「風呂敷部分に好きな模様をクレヨンで描きましょう」と言われました。
子ども達は思い思い色んな色で好きな模様を描く中、私は獅子舞の風呂敷の模様と言ったら一つしかなくないか? と白のクレヨンでくるくると渦巻きをいくつも描きました。
出来上がったお獅子を見て当時の担任は「みんな見て! 晴加ちゃんの模様! 緑の風呂敷にお獅子と言えばこの模様よね〜! 晴加ちゃんは観察力が凄いね!」と盛大に褒めて下さいました。もちろん他の子達の模様も褒めていましたが、皆の前で特別に褒められて、私の自己評価は瀑上がりです(笑)
(私って観察力あるんだ……! 絵が上手いんだ!!)
と。
そこからもうその先生が大好きで(子どものいい所を見つけるのが上手い先生でした)褒められたくて色んな事を頑張りました。
この記憶が痛烈に残っていて、小学生高学年になった頃には「私は絵が上手い! そして私も子どもがやる気にあふれるような声掛けをしてあげられる大人になりたい。そしてそれが人生初の学校である幼稚園だったらなお素敵」と幼稚園教諭に憧れて、高校は美術専攻の学校に行ったものの将来は幼児教育の資格をとろうと早々に決めていました。
ちなみに高校に入学し、薄々自分でも気づいていたけれど、観察して模写は得意でしたが、独創性は皆無でしたので美術の才能は凡人だとすぐに悟りました。
大学に行ったら、今から高齢化社会だし、そのうち親の介護とかもする必要あるかもしれないし、資格さえ持っておけば仕事先に困ることもない……!(保育と介護の仕事は絶対に無くならないやろ!)とさっさと人生設計立てて、就職して挫折しました(笑)
いや、お仕事自体はすっごく楽しかったんですが、初めて組んだ先生が超パワハラ地雷みたいな方でして(苦笑)体を壊して辞めました。
そこからすぐに結婚して出産して……ずっと子育てして、何故か今一番しないであろうと思われた介護職やってます(笑)びっくりー。
ここまで来て気付いたんですが、私ずっと子ども好きだと思って幼児教育学んでたんですが、別に子どもが好きなわけではないみたいです。
同じ保育士仲間はプライベートでも他人の子どもでも「可愛い〜」って言ってましたが、私はわりと教え子以外の子どもや他人の子は興味なし。
しつけの悪い子には内心「ちっ」と思ってしまうタイプでして(態度には一切出しませんが)
人間観察と人育てが好きだったんですね。
じっくり観察して、この子(人)にはこういう声掛けや対応がベストかな! 喜んでくれるかな? と考えるのが楽しいというか(伝わりますかね)
なので子どもじゃなくてお年寄りでも全然オッケー。
ただ、子どもは成長しますのでやはり楽しいです。自分が関わったことで成長が見られますから。
お年寄りの方には終末を見据えて、いかに残りの人生を穏やかに満足して過ごしていただくかを考えます。成長はなくて、なんなら後退しかしないんだけれど、難しい顔をされてた方がニコニコしてくれると大変嬉しい。
幼き日に私に色々勘違いをさせて覚醒してくれたあの先生に感謝です。
褒めるって、認められるって本当に大事だなと思います。
ちなみにその思い出の先生。大学時代に受けたレクリエーションの講習に来ているのを発見し(顔も名前もしっかり覚えていた)勇気を出して「貴女を目指して保育士の道を選びました!あの時は有難うございました!」と伝えに行きました。
すると先生も私を覚えていてくれたのですが、
先生はすでに辞めていたらしく、「あらあ! 私、子ども相手は疲れちゃって、今介護してるのよ!アハハ! ごめんね!」とあっかるく言われて「あ、ソウナンスネ……」と軽くショックを受け……先生も色々あったんでしょうねえ!(笑)
気づいたら、私も介護してます!(笑)
そして最近は他人の子も可愛く思えるようになってきました!(笑)月日がたったんだなあ……。人生って面白いですね。
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