第11話 小さい悩みの幼馴染

「どうせ小さいですよ、悪かったわね!」


 そういいながら、拗ねたように訴えてくる。

 まぁ、小さくても余りあるくらい可愛いんだが……。  


「小さくても需要はあるんだから」

「需要ね~」


 需要は十分にあるだろう。

 好みは人それぞれだ。

 因みに僕は好きな相手ならどっちでもいい。


「ほら、よく言うじゃない? 貧乳はステータスだ、稀少価値だって」


 本当に何を言っているんだこの子は……あと、自分で言うか?

 自分の胸に手を当てていう彼女は何というか……うん、考えるのをやめよう。

 気にしたら負けだと思っていると、じっとりとした目で僕を見てくる。


「……しばくよ?」

「意味が解らんのだが?」


 見ていただけでしばかれるとか、どこのヤバい奴だよ。

 それに近い。


「あ~あ、君のせいで目が覚めちゃったよ」


 君、とっくに覚めてたよね?

 小さな身体をもう一度ぎゅ~っと上に伸ばしてこちらをもう一度見てくる。


「ねぇ、話は変わるんだけどさ、好きな子出来たの?」

「唐突にどうした?」

「うん? なんとなく聞いてみたかっただけ……恋バナってやつ」


 恋バナねぇ~。

 それって同性でするもんじゃないか?

 異性でするもんじゃねえだろうに。

 まぁ、それだけ男として見られていないという事にもなるだろうが。

 

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