第5話

6話は15時に上がります。




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眠たい授業の話を聞いているといつの間にかお昼の時間になっていた。

僕は美咲が作ってくれたお弁当をリュックから取り出す。そしてお弁当を机に置いたタイミングで浩二がやってきた。


「隣、失礼するぜ」


「ういよ」


僕はいつも浩二と食べているからボッチではない。そう決してボッチではないのだ。

確かに友達は少ないけどボッチではないのだ。


「お前の料理はいつ見ても旨そうだな」


「当たり前だろ?美咲が作ってるんだから」


「ほんと羨ましいよな、美咲がご飯を作ってくれるなんて」


「ほんといつも助かってるよ、僕は料理できないし母は料理なんてできたもんじゃないからね」


そんなことを話しながら僕は美咲が作ってくれたお弁当を食べる。

うん、今日もおいしい。やっぱり美咲は僕の好みを完璧に把握しているようだ。


「なあ、翔太。その卵焼き一つくれよ」


「絶対に嫌だ、あげるくらいなら殺す」


「何それ怖!」


美咲が作ってくれたものをあげるなんてありえない。

そんなことを話し合いながら昼休みを過ごした。

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