第3話

僕は現在美咲と登校中だ、控えめに言って気分は最高だ。


「ねえ翔太」


珍しく美咲の方から僕に話しかけてきた。


「どうしたの?」


「何で翔太って私のことをずっと見てくるわけ?」


「随分と分かり切ったことを聞いてくるね、もちろん美咲がかわいいからだ!」


僕は大声で叫びながら答えた。そのせいで道にいた人たちがこっちを向いてくるけどそんなことは気にしない。


「美咲はかわいい!料理もできてモテて、何着ても似合って、困っている人を見捨てない!そこもまた美咲の魅力だ!そしてなによりかわモゴゴゴゴ…」


「もうやめて、恥ずかしい」


美咲が顔を赤くしながら僕の口を塞いできた。まあこれも愛情ということにしておこう。

あれ?ちょっとまって長くない?死ぬ死ぬ死ぬ。


「ぶはっ!」


「ご、ごめん…」


「いや~死ぬかと思った」


なんか川越しにばあちゃんが見えたよ、めっちゃニコニコしてたし。

もうすこしで川渡るとこだったよ。


「で、でも翔太が悪いの!恥ずかしいことしか言わないし、大声で言うし!」


美咲は怒ったのか学校に着くまで口をきいてくれなかった。


何か悪いことしたのかな…。

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