第7話 『魔法少女 アイリス・クレール』(一応残酷あり?)

   もちのろんで(アイリス視点)

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私の名前は、水樹 灯。魔法少女をやっている中学生2年生だ。

ランクはBランクで、戦闘スタイルは主に氷魔法特化型だ。


私は、初期段階魔法少女診査で「特例」のBランク判定を出した。

これは、出たランクで正式に魔法少女のランクが決まるシステムであった。

他の魔法少女は、初心者の私が、いきなりBランク至ってしまったことを

よく思わなかったのか、同じBランクである先輩魔法少女達には戦闘を教えてもらえず、私と同世代の魔法少女達には、すれ違うだけで暴言を吐かれたこともあった。


そんな中、一人のAランク魔法少女、白崎 夜空さんだけは、私のことを受け入れてくれた。……ただ、それだけのことがたまらなく嬉しくて、その姿が今まで出会ってきた、どんな魔法少女よりも、眩しく見えた。

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(1話)

野獣討伐に向かう移動中、私は夜空さんに、声をかけた。


「あ、あの……どうしてそこまで頑張るんですか?」


「え、えぇ? ど、どうして頑張る、か~?」


夜空さんは、少し困った様子で苦笑いをした。___しばらくすると、彼女特有の

おちゃらけた様子が消え、真剣な表情で答えた。


「私ね、昔に野獣に殺されそうになったことがあってね_____________________

家族も何もかも全て、野獣によって壊されてしまった」


「………………………………」


夜空さんは続けて話す。


「もう、ダメなんだなって……そう思った時に……一人の魔法少女が

私を助けてくれたの………………私は彼女から色々教わって……

野獣から逃げ切るすべを教えてくれた………あの人は、それこそ

本物の魔法少女だった、困った人がいると、誰よりも早く駆け付け、

人々を救ってきた……私はね、あの人にあこがれたの…………誰よりもかっこよくて、誰よりも優しい彼女に…………ううん、違うな……」


夜空さんは一呼吸おいて発する。


「原初の魔法少女、マリア・アールに……」


「っ………………………………………………」


原初の魔法少女の一人、マリア・アール、最後の野獣討伐で帰らない人と

なってしまった魔法少女の一人でもある。


「私は、彼女の意思を引き継ぎたい、彼女が愛していた、平和な未来を…………」


夜空さんは手を両手に広げ、堂々と宣言する。____私たちの足は目的地に向かい、

森へと入っていく。


(そんな未来、あるはずがない……)


私は、歯を食いしばりながら夜空さんに問う。


「そ、そんな未来が……ほ、本気で実現できるとでも、思っているんですか!!」


夜空さんは驚いた顔をしていたが__________


「『私では無理だとしても、私の意思を継ぐものは必ず現れる、それをただ繰り返していくだけで世界は一つ、一つ、平和になっていく、私たち魔法少女は、だた自分が思った平和を追求するだけで良い』、これは、マリアさんがよく言ってた言葉、

私ができるなんて言わない、だけど、一つ一つ積み重ねることで世界は少しでも平和になっていくのだから…」


「……そ、そんなのきれいごとです!」


「きれいごとで良いんじゃあない?私たちは命をかけてみんなを守る、魔法少女なんだから!」


夜空さんが振り返りながら言うと、草木がまるで彼女に答えるかのように、

風が舞う。葉の隙間から逆光に照らされた彼女の笑顔は__________________________


      誰よりも美しかった。


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  ようやくストーリーが進むよー!!

今回はPCで書いたのでスマホ勢はみにくいです。

  次回は引き続き、アイリス視点です。

    

    次回 第8話 『嘘つき』




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