大都会東京シティ④
この頃はもう食事が出来なくなっていました。
起き上がることも眠ることもできなくなっていました。
適応障害だと診断されました。外に出るだけでパニックで過呼吸を起こすようになっていました。
当時の私は右下腹部に穴が空いていたのですが、そこからずっと膿が出ているような状況でした。もう何をしたって良くなりませんでした。
そして私は約五年の東京での生活に別れを告げました。
友人と姉に助けられて実家に戻り、一ヶ月もしないうちに大きな病院と入院し手術をして内臓を一部摘出しました。
入院期間は一ヶ月半はあったかと思います。
その殆どが絶食治療でした。点滴から栄養を入れられて生きる生活はなんとも味気のないものでした。
東京から離れ、病気の治療をすると驚くほどあっさりとメンタルは回復しました。
それが適応障害の特徴だそうです。
原因から離れたら良くなるなんて自分が酷く卑怯な存在に思えました。だけどそれ以上に安堵していました。
治療もリハビリも終えた私は実家に戻り、なんと猫を拾って一緒に暮らすことにしました。
そしてこの子もまた運命の出会いだったと思っています。
この子が来てから実家(自営業)には仕事が次々と舞い込み、私にも大きな大きな幸運が舞い降ります。この招き猫さんは我が家の癒しとなりました。
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