第5話 初期装備武器、決定!!
『次にバトルのチュートリアルに入ります。希望する武器を教えてください』
私は少し考えて口を開く。
「魔法を使いたいんだけど、そういう時は杖を希望すればいいの?」
『今は物理攻撃のみで敵を倒してもらいます。魔法は物理攻撃のチュートリアルを終了してから教えます』
私はアナウンスの言葉に肯いた。これチュートリアル飛ばしてさっさとゲームを始めたら損するのかも。
武器、何にしようかな? RPGをプレイする時は、だいたい剣を装備するんだけど。
実際、使うとするなら……。
「メイスにします。殴った方が、敵を撃破しやすそうな気がするから」
『使用武器は<メイス>ですね? よろしいですか?』
「はい」
一人プレイ用のRPGではメイスってあんまり使わないけど、剣道とか弓道とかやったことがない私にはメイスが使いやすそうな気がする。
わくわくしながらメイスを待つ私の目の前に、こん棒が現れた。
無骨なフォルムの木のこん棒に唖然としながら、とりあえず手に取る。
『武器は使用できる状態で所持するとステータス画面の<装備>に追加されます。<ステータス>と唱えて画面をご確認ください』
「ちょっと待って。私が頼んだのはメイスなんだけど。これ、こん棒だよね?」
『初期装備の打撃武器は全て<木のこん棒>となります』
「それ、じゃんけんの後出しと同じ……!! ちなみに剣を選んだらどうなったの?」
『<青銅の剣>になります』
「木のこん棒より青銅の剣の方が強そう……」
私はそう言いながら木のこん棒を掴んだ。木のこん棒の柄を両手でぎゅっと握って振ってみる。
重い。でも振れなくはない。よろけるほど重くもない。2リットルのペットボトルを両手で持ったような重さだ。
『全ての初期武器の設定攻撃力は同じです』
「そうなんだ」
私はそう呟いてステータス画面を出現させる。
<木のこん棒>の詳細が知りたい時は<木のこん棒>の部分をタップすればいいのかな。
私はそう考えてステータス画面の<木のこん棒>の部分をタップした。
■■■
木のこん棒 攻撃力5 耐久値100/100
簡素な木のこん棒。
■■■
「めちゃくちゃシンプルな説明文出て来た。簡素な木のこん棒って……そんなの見ればわかりますけど……」
せめて何の木のこん棒とかさぁ……。そういう説明が欲しかったよね……。
□□□
ナギ 女 15歳 レベル1
HP 12 MP 1 力 2 技 0 速さ 3 運 0 魅力 0
経験値 10 (次レベル必要経験値90)
装備
木のこん棒
白布の半袖シャツ
白布のハーフパンツ
【ストック 100/1】
・VRMMO『ディメリア迷宮を踏破せよ』説明書 1冊/99
【実績一覧】
【銅】はじめてストック収納からアイテムを出す 経験値+5
【銅】ストック収納から出したアイテムをはじめて落とす 経験値+5
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