転生少女の異世界冒険譚

白井あや

第1話「私転生」

私は転生を信じてはいなかった

いや転生というものを考えることすら出来なかったと思う

しかしいまこの状況は非現実的でも信じることしか出来ない


そう、何故か私は森の中にいたのだ


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私は厳格な親の元に育てられた


私の父は社長であり道場で師範として柔道、剣道を門下生に教えていた


私も当然やるのだがこれが厳しい、私の体力がないのもあるのだが父が私に対してだけ厳しかったのだ


その結果か私は柔道、剣道共に六段までは上がっていた


私の母は学校の先生だったから毎日厳しい教育を受けていた


小中共に有名私立に入りそこで好成績を残してきた


しかし私は親が厳しいことに耐えられなかったのだ


そのせいか私は高校生になってから家を逃げ出すように一人暮らしを始め勉強とバイトを両立して高校、大学を卒業した


両親とは高校を卒業してから一切喋っていない


そのまま会社この会社にたどり着いた


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「しおりさーんこの仕事今日までに終わらせておいて〜」


上司から言われた仕事のフォルダを受け取る

ここ最近仕事を押し付けられてばっかだ


家にいる時より会社にいる方が長いかもしれない


「今日も残業かな〜」


私はため息をつきながら仕事を始めた


その仕事に入って2年とんでもなくブラックだがここでの仕事が多すぎて転職出来なければ転職するやる気もなくなってしまった


むしろ働けるだけマシなのかもしれない


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「はぁ〜結局日をまたいじゃった」


結局上司に押し付けられた仕事を終わらせるのに時間がかかってしまった


今日も疲れたの帰ったらお風呂にゆっくり入って寝ようと思って帰っていた


家まであと数分のところで


「うぉぉぉ!!!!!」


と私に向かって走ってくる人が居た


私は親に柔道をしっかり習っていたので


実際はほぼ投げられるだけだったけど親の攻撃を避けるぐらいはできるようになっていた


私は親を相手している時と同じように右に避けようとした


私は右利きなので右に避けて右手を軸にして投げるのがやりやすいので避けてから投げようとした


が仕事での疲れが出たのか上手く避けきれずその人とぶつかってしまった


ぶつかった感触と同時にお腹に何か刺さりだんだん熱くなってきた


お腹を触ると何かが私のお腹に刺さっている


驚いてお腹を見るとナイフがお腹に刺さっている


嫌だ死にたくない


未練があると言ったら嘘になるが少なくとも私は死にたくはなかったのだ


「え…?いやだ…死にたくない…」


だんだん視界がぼやけてくる


お腹が熱い

死ぬ時はこんな感じなのか

親の顔を思い出す


「最後に一言ぐらいいいたかった…」


これが前世の私の最後の言葉である


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私の前世で覚えてることを自信満々に話してみたけど分からない事が一つだけある


「なんで私は森の中にいるのーー!!」


そう私は転生してしまったのだ

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