さとうとすずき

介裕

第1話

「佐藤と鈴木が付き合ったんだって」

「え? それって大丈夫なん?」

「親の問題の話? まあそりゃ大変だろうけどさ、良いんじゃないの多様性ってことで」 

「マジかー。俺結構佐藤のこと良いと思ってたんだよなあ」

「お前じゃ無理だろ。頭も顔も名前も鈴木の方がいい」

「名前もかい。いやまあ言い返せないが」

「でも佐藤はてっきりさ、二組のやつと付き合うんじゃないかって思ってたわ。仲良かったじゃん」

「そうだなあ。でも実はあの二人、親戚らしいぞ」

「あっ、そうなんだ。似てるとは思っていたけど。でも親戚だったらワンチャン結婚まで行けるんじゃね?」

「それを選ばなかったのが佐藤なんだろ」

「そんなもんかねえ」

「でも最近多いらしいぞ。佐藤と鈴木が付き合ったり結婚するの」

「まあ、そりゃ名字が佐藤と鈴木だけになっちまったしな」

「佐藤は佐藤、鈴木は鈴木と結婚する。それで名字の数を抑える時代は終わったってことさ」

「俺も鈴木として、かわいい鈴木と付き合いてえけどな」

「こっちも佐藤のこと諦めきれねえけど、まああいつらはあいつらで大変sの宇陀市、頑張ってほしいな」

「「彼女欲しいなあ、「佐藤」「鈴木」性の」」

 

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さとうとすずき 介裕 @nebusyoku

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