マフィアに護衛されてます!?
@HUJItuzdura
第1話
「1年4組凛然明花。今すぐ校長室に来なさい」
学生あるあるで、校内放送で呼ばれただけで寿命が縮みそうになる。が、呼ばれた先が校長室ときた。
呼ばれた少女、凛然明花は死人のような顔をして廊下を歩いている。
「なんもしてないって、、」
怯えたようにぼそっと呟いた。
明花はいわゆる陰キャに近しい存在だ。
といっても、眼鏡やおさげの三つ編みはしていない。
むしろ髪を揺らして、爽やかな女子高生という印象の方が強い。
「煙草や酒は勿論してないし、チャリで人と事故ったわけでもない、、」
呼ばれた訳を考えながら廊下を歩いている。
他のクラスや学年は朝のHR中で先生の声しか聞こえてこない。
校長室まで距離があるのでその間に、今までの自分の行動を振り返っている。
校則違反してな、、したわ。
、、、‥っていっても春じゃん!今もう、初夏突入っていってもおかしくない温度よ!?
入学早々、上着の色を注意されたのだ。
曰く、色は黒や、グレーのものにしろと。
高校生だからいいと思ったのに、、、。
苦しい高校受験を抜け春から青春の代名詞、高校生!と意気込んでいたがあれで注意をされたので少し萎えてしまったのは秘密だ。
あれこれ考えているうちに、校長室と書かれたプレートが反射で光った。
反射のせいで勘違いしたと思ったが、違った。
校長室の前に人がいる。
好奇心と放送で呼ばれたことが明花の背中を押す。
その人物と距離が近づく。
「あれ、校長、、、‥先生?」
なんと、扉の前に校長本人がいるのだ。
しかも、顔が先ほどの明花の死人よりも上の幽霊に昇格を認めても良いほどの青白さだ。
なにしてんの、、、顔色悪、、。
ブーメランに気づいていない明花。
小鹿のように震えていた校長が明花に気がついた。
「り、凛然くん!お、遅いじゃないか!!」
「すみません、(出来るだけ遅く校長室に着くように)歩いていました」
「ま、まぁ。校則を守るのは良いことだが、お客様を待たせないでおくれ」
お客?この私に?ここ学校ぞ?家に来いよ。
疑問と少しのツッコミ。
校長が手で早く行くように促すのでノックをして小、中で刷り込まれた学年、組、名前の順を言った。
すると、中からどうぞと声が聞こえた。
面接の緊張がフラッシュバックし、手が強ばる。
深呼吸を一つ。
恐る恐る扉を開けると────────
「初めまして、凛然明花さん。」
、、、、、、、‥‥‥‥‥‥うっそ、、うっっっっわ、顔面偏差値ハーバード(大学)超えて、宇宙いってんやけど。5つの銀河が誕生しましたよ、これ。リアルでこんなツッコミしてくなかった自分がいるんだが、どうしてくれんねん。二次元から飛び出してきました?逆トリですか???
さっきまでの緊張はどうしたとなってしまうほどすっかり目の前の美に見入ってしまっている。
が、目の前がきらきらと輝きすぎて思わず眉間に皺が寄った。
彼らの放つ反射光と色のカラフルさに気づいていないのかが気になりすぎて何か話しているが全く内容が耳から耳へ流れている。
いわば、スペースキャット中だ。
「明花さん?」
あ、やべ、、、。
「すみません、聞いてませんでした」
聞いていなかったことで良い心地悪く感じたが、その必要はなかった。
「聞いていないと思い省いても良いことを言っていましたが、ビンゴでしたね」
え、ちょ、うざぁ~~~~。聞いてなかった自分も悪いけど、酷ない?
ニコニコと、笑顔で言われたのが癪にさわったようだ。
明花もバレないよう笑顔で取り繕う。
今度は聞いてくれると理解したのか、青色の髪の青年は笑顔で話した。
「今日から、私たちがあなたの護衛をさせていただきます。」
スゥー~ーーーーーーーーー、、、。
え??????????
ごめん、話し聞くから、、、。
説明、、、、ちょ、、え?????
マフィアに護衛されてます!? @HUJItuzdura
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