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[録音開始]
「此処で話した内容は、ほんまに誰んも話さんとですね? ほんまですね? 分かりましたけんちょっと落ち着かして。
神主様、あの一族は正真正銘の鬼ばい。鬼、鬼。彼奴等はわー達んことを孕み袋か食いもんやと思っとったんです。んなこと聞かんくても分かります。わーの信じてくれるやっちゃ一人もおらんかった。彼奴等は村んモンのおぼこいときから『神主様一族には従順であるように』と言い聞かせてたんです。やけん村のモンはみーんな神主サマの言いなりになっとった。孕めと言われーば孕み、飲め言われーば飲んでいたさ。わーはあの水が飲みたくなかとけん、絶対飲まんかったとです。無理やり飲まされたときは吐いとった。祭りの後は大人も子供もいつもグッタリしとった。どんなきかん子でもその日は家に閉じこもっとった。わーもその日は出歩かんかった。神主はその日は鬼が来るから出歩くなと言っとった。その後死ぬ人も多かった。祭りの後死んだ人は鬼に魂をぎられた、いうんです。けどわーは違うと思うんです。絶対神主一族が噛んどー、兄ちゃんもそう思っちょるやろ?」
[録音終了](備考:■■■■のため回答は事実と異なる可能性がある)
補足
おぼこい:幼いの意。おぼつかないの派生と考えられる。
ぎる:意味、由来は不明。おそらく刈り取るの意。
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