国設定、魔導専制君主国初期設定 出身プレイヤーキャラクター設定あり

            魔道専制君主国フェングラース


 西の世界の北の大凍野に圧倒的な魔法の力をもって君臨する魔導皇帝を戴く魔導国家 、それが魔導専制君主国フェングラースです。その起源は一般の人々には全く知られていません。遙か太古の古代人の直接の子孫とも言われる彼らの文化は西の世界とも東の世界とも全く違う異様な壮麗さと妖しい美しさに満ち満ちています。1000年ほど前に北辺の地に現れた彼らは圧倒的な魔道の力をもって辺りの亜人や怪物、そして部族を団結して抵抗した蛮人たちをたちまちのうちに制圧し、彼らの国を打ち立てたのです。国を建てた魔導皇帝と36人のマギ(魔術士)の子孫はフェングラース建国のときよりずっと君臨し続けています。


 フェングラース国の中心にある魔都マギスパイトこそがフェングラース国そのものであるとは西方世界の人々にもよく知られていることです。見渡す限りの荒野の中に悄然とそびえたつ木々の集まりの様にも見えるこの都市は、幾本もの非幾何学的な曲線で構成された天に向かってのびる数えきれないほどの黒い石作りの楼閣や塔に埋めつくされており、高度な技術と芸術性をもって装飾されたそれらの建築物は訪れる者に畏敬と畏怖の念を抱かせずにはおりません。塔と塔の間は無数の空中歩楼やアーチによって結ばれ、立ち並ぶ摩天楼は一般的な高さのものでも100メートル近くあり最大級のものは高さ200メートルを優に越えているのです。これほどの都市はマギスパイト以外にフェングラースのどこにも、そして世界のどこにもありません。無論フェングラースにも他の都市はあるのですが、それらは美しい装飾と建物の配置を除けば他の国の都市とそうかわりばえしないものです。


 フェングラースの外の人やマギスパイトに住むフェングラース人はしばしばマギスパイト入という言葉を使いますがこれほどフェングラースの他都市の人々が嫌う言葉は有りません。フェングラースの国家機能や軍事力、文化、人口、富のほとんど全てがマギスパイトに集中し、マギスパイトは深夜でも人通りが絶えること無く色とりどりの魔法の照明が街の隅々まで照らしています。この都市では生活の手段から社会資産そして食料までもが魔道の力によってつくられ支えられているのです。マギスパイトの地下には巨大な魔力の源泉たる”魔石”の鉱床がありこれがマギスパイトの都市機能を支えているのだとのもっぱらの噂です。


 マギスパイト人は背が高くほっそりとした人々です。肌の色は一般に青白く、髪や瞳の色は様々ですが髪はほとんどといっていいほど必ず金属光沢がかかっています。(たとえ黒髪でも、です。)その髪はまるで金属そのものを細工して頭に被せたようにも見えます。彼らはプライドが高く勝気で理知的な人種で、何事も理屈で割り切るのが大好きです。その理屈は考えるだけでなく大抵は彼らの好きな得意の断定的な口調とともに口からでてきます。マギスパイト人に言わせれば理屈で解決できないものは存在しないのです。もっとも芸術だけは別です。少なからぬマギスパイト入がはたから見れば異常と思えるほどに芸術を愛好しています。それはマギスパイトに立ち並ぶ塔が異境美の極致ともいえる形をしている事でも明らかです。ただしマギスパイト入と大方の西の人々の美的感覚とが大きくかけ離れていることと、心から感動できる芸術を味わっても必ず何か一言付け加えずにはいられないマギスパイト人がいないこともまた事実です。この為、よそから来た芸術家は「真の美」についての「議論」をふっかけられることが多々あります。


 彼らは肉体労働を蔑視し魔法と知識こそが人生最上のものと考えています。マギスパイトでは魔法を使えない者はたとえ支配階級の者でも市民の身分から追放され奴隷とされてしまいます。建前の上に過ぎないこともありますが。反対に奴隷階級の者でも魔法の才能を示せば貴族階級の養子に取り立ててもらえるのです。マギスパイト人はよそ者でも魔法を使えない者を軽蔑する傾向がありますが、たとえ魔法の魔の字も知らなくとも才能有る芸術家や真に賢い者には敬意を払います。


 マギスパイト人は閉鎖的なところがあり自分たちの最大の財産である魔法をたやすく他人に教えたりはしません。歴史ある家には必ず独自の秘術魔法がありますが余程の信頼を得てもようやくそのひとつを教えてもらえるかどうかというところでしょう。まして不用意に秘術をものにする野心を持って接近すればまず間違いなく身の破滅を招く事となります。


 マギスパイトの数多くの秘術魔法の内で最も恐るべきものとして知られる〝戦方(バトリジック)〟は正に破壊と戦いの為の魔法の集大成であるだけでなく、自らの服や皮膚をも鋼鉄の如き甲冑とする術や互いの剣が触れ合うほどの近間から瞬間的に姿を消す魔法、 指一本触れずに相手の心臓を直接破裂させる魔法など古代王国にすら見られない数々の攻撃防御の魔法が有ることで知られています。その使い手〝戦方士(バトリザード)〟は高位の者ともなれば一軍を相手に対等にわたりあえるとすら言われています。彼らは魔法対剣、魔法対魔法といった小規模戦闘だけでなく、密偵、強硬偵察、隠密偵察といった諜報作戦や更に攻城戦や大規模な野戦の様な戦術戦略規模の戦闘にも参加します。


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キャンペーンに参加したプレイヤーキャラクター情報

ティレット・フィス・サリーヌ  半エルフ(フェングラース人)   女魔法使い  

                  プレイヤー たにやん


 有力領主の娘として魔都マギスパイトに生まれた彼女は、将来を約束された身に飽きたりず、見聞を広めるとの名目で冒険に出ることにした。彼女を生んですぐに妻を失った父は(或いは両親はただ一人の実の娘の)一人娘の彼女に異常な程の愛情をそそぎ、幼い頃から彼女の望みならどんな些細な事であれ、或いは途方もないわがままであれ、何でも聞き届けてかなえてやったのである。その結果彼女は甘やかされて、何一つ不自由せぬよう育てられたのと、権勢のある領主の一人娘という多くの召使いや奴隷にかしづかれる生活が長かった事もあいまって、わがままで高飛車な性格となり、自分の才能と美貌と自分自身とにナルシスティックな自信と愛情を抱く様になった。頭は鋭いが未だ精神的に幼い面があり、酒が入ると手がつけられなくなる。かすかに青みがかった抜ける様な白い肌、白金色の髪に、大青色の瞳の美人。左手でハープを引きこなす。黙っていればクールビューティ。


 

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Mの印がついているのはゲームマスターが知っている情報、一部プレイヤーキャラクターが知っていていいものも有る


M セクトトゥルーマギス、通称セクト、その陰謀は現在エンフィドールにも内戦を煽り禁術の実験場を提供している。

M フェングラースは魔法軍団と通常戦闘軍からなる。戦時は組織は魔術師がやる召喚生物軍が加わる。 。

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