第4話・江戸川区編1・サムライト

江戸川区。

江戸川を中心に発展したビル、団地などの高層の建物が多く前時代の高度経済成長期に人々の住まいの中心ともなった区なのだけど、東京独立戦争のあとは発展そして前々時代へ戻り名前の通りの区になった。

つまり高層ビル郡+江戸ということだ。

私たちは今江戸川区にいる。

外空港から何の問題もなく江戸川区に入れた。

というわけではない。

ジェット機で問題が発生した。

そこから話そうかな。


「ケゲンくん、どの区に誰がいるかは分からないんだよね?」

「分からないね。アルバムで当時の写真見せながら聞いて回るしかないね」

「アルバムあるの!?見せて!」

「ヤダ」

ジェット機に乗り込み、席に座ってそんなやり取りをしていた私たち2人。

ここまでは何の問題もなかった。

ジェット機が江戸川区の上空に

差し掛かった時。

金属音が響いてきた。

「何の音?」

「んー飛行機ではないかなぁ」

周りの乗客も慌て始める。

そして1人の乗客が気づくき窓の外を指差す。

ジェット機の翼の上で斬り合いをしてる2人の侍がいた。

「!?」

「なにあれ!?」

私たちもビックリした。

そんな私たち乗客無視で斬り合いを続ける侍。

いつから居たのか。どうやってそこにいるのか。何故平然と斬り合いを出来るのか。

物理法則を完全に無視してる侍は翼の上を飛び、跳ね、斬りつけ戦う。

その内に翼の方が先に限界が来る。

ガタガタと大きく揺れ始める右翼。オイルらしきものも漏れ始めていた。

そんなの御構い無しに斬り合う侍。

不自然な揺れ、侍の異様な光景。気分が悪くなってきていた私。

「ケゲンくん!何か色々ヤバイよ!」

と私がケゲンくんの方を向くとケゲンくんは顔色が私より悪かった。

「ケゲンくん大丈夫!?」

そんな私の問いに答えずケゲンくんは叫んだ。

「シンノジョウ!!」

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