二重にしただけの話

第1話

ただ私は自分を変えたかったんだ。

親は二重なのに私だけは一重だった。兄は綺麗な二重で色白で私の欲しいものばかりをもっていた。

親はこんな私を可愛いと言ってくれたけれど、周りの大人の反応は顔の事にはふれないでわ私には「お子さんは活発でいいね!」

兄に対しては「顔立ちがハッキリといいね!」と褒めてくれた。

子供の私は素直に喜んでいたけれど、

今の私は褒め言葉なのは間違いないのに、

素直に受け取るのには苦しかった。

子供の頃は素直だったのにいつの間にか歪んでいったんだ。

言葉の意味を素直に受け取れなくなったのは、いつからだろう。


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