王のおふれ

けろよん

第1話

 ある日、王が突然におふれを出した。


「これよりトリぐるみを大放出するキャンペーンを行う! カクヨムコン9の応募作品数によって当選確率が上がり、総応募作品数が24000作品以上になればなんと250名様にトリぐるみをプレゼントする! こんな機会は二度とないぞ!? まだ応募を迷っておる者は今が参戦のチャンスじゃぞ! また、既に応募済みの者も複数応募可能なので、ぜひこの機会にカクヨムコン9にたくさん作品を応募して、トリぐるみをゲットするのじゃ!」


 この発言を聞いて民衆はパニックになった。


「なんだって!? もう応募済みで出せる新作なんてないぞ!」

「俺だけ出しても24000作なんて無理に決まってる!」

「今ゲームやるのに忙しいのに!」

「でも、短編なら間に合うかも……」

「それだ! 今から短編を書いて出そう!」

「そうね。ゲームなんてこれ書いた後でやればいいわね」

「よし、やろう」


 こうして、みんな必死になって新作の短編を書いて投稿しまくった。

 その結果――

 カクヨムコン9の総応募作品数は24000を超えた! つまり、トリぐるみ当選者は250人になる! これはすごい! みんなが応募したおかげで、まさかの結果が出たのだ! 王はこの結果に大満足だった。


「ほっほーう! これは素晴らしい結果じゃな! よきにはからおうぞ!」


 しかし、ここで問題が起きた。


「うむ、確かに短編は集まったがこれが本当にお前達がフラッパーで読みたい話なのか?」

「いえ、トリぐるみが欲しかっただけなので」

「さっさと終わらせてゲームやりたかったし」

「そうでなければ誰がこんな俺つえーも美少女もない話」


 その発言に王をカンカンになって怒った。


「ばっかもーん! 書き直してこい!」

「「「時間があればー!」」」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

王のおふれ けろよん @keroyon

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ