エピローグ 新しい家族と、赤ん坊の名前。3

 「そうね。…いいよ。…はい。」

 するとサーラは快く了承する。即座に両手を出すと、リリャーから赤ん坊を受け取っていた。全く迷いのない動きである。

 「え、…ありがとうございます。」

 そんな様子に、リリャーは目を丸くして驚いていた。やや困惑しており、アニタの方を向いて問いかける。

 「アニタ。…皆も受けてくれるだろうって言っていたけど、…この子、本当に聞き分けいいし、凄く物分りもいいのね。…まるで凄く年上の人みたい。…」

 すると隣でアニタは、誇らしげに胸を張りながら、

 「そうね。…たまにジジむさい口調でも、…年相応に可愛らしい仕草もするし、食べ物に夢中な場面とかもあるよ。…でも頼りになるだろう?…あたしの師匠は。」

 と答えている。

 その様子に、リリャーは、なんとなく納得しかけていた。

 「…リリャーさん、大丈夫よ。…あたし、こういうの得意だから。」

 ついでにサーラも答えてくる。相手に気を遣わせない様に配慮しているようだ。さらに親指を立てながら、拳を前に突きだして、全力で主張している。

 まるで大人の様な言葉の言い回しだった。ただ仕草が子供っぽくて、ちぐはぐな印象である。

 「不思議な子ね。…」

 とリリャーは余計に混乱するも、最早どうでも良くなってしまい、考えるのを放棄していた。

 「じゃあ、宜しくお願いします。…」

 「あたしからも、お願いするよ。…」

 「OK~。」

 そのまま彼女達は言葉を交わすと、次第に微笑み合っていた。

 この場で赤ん坊だけは、不思議そうに首を傾げているのだった。

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