4話 野菜のポトフ
4話 野菜のポトフ 1
先程の騒ぎが収まってから、日が傾く頃となる。
組合支部の中にいる人々も、既に落ち着き払っており、帰路に付く者達も現れている。
彼らは決まって、出入口から外へ出る際に後ろ、――施設の奥の飲食スペース、を一瞥して去っていくのだった。
その視線の先では、一つのテーブルを中心に、親方とロンドが取り囲んでいた。
また村長やケリーも集まってきていた。騒ぎを聞き付けてきたのだった。
全員が訝しげな表情で、正面を睨み付けながら様子を見守っている。
テーブルの反対側には、ハンターの女性が静かに席に座っていた。
サーラが向かい合う様に着席している。また腕の中では赤子が抱かれており、サーラの長い癖っ毛を引っ張って戯れている。
その様子を見て、女性は口元に笑みを浮かべた後、口火を切って喋りだす。
「さっきは、すまなかったね。…つい興奮してしまって、我を忘れてたの。…決して悪気があった訳じゃないわ。」
「おまえさん、いったいなんなんじゃ?」
と、村長が代表して質問をしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます