明冬

あなたはいつものように食事をして

いつものように笑顔も見せない


静かな食事を済ませば

いつものように最後の仕上げとばかりに

寒い夜空の下でグラスに氷を入れて

大好きなシングルモルトを注ぐ


何を考えているのか

相変わらず無表情なあなたが

テレビにスイッチを入れて

気に入った番組を見つけて

少し微笑めば


何も変わっている筈もない

真夜中の前の冬の夜


あなたの微笑みに

今日もこれで良いと

いつもと変わらない一日で


私は暖かなお風呂に入り

少し気持ちを落ち着けて


ありがとう私の一日と

今日も肩まで上げたお布団の中で

さようなら、さようなら

と明日の夢見る

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