たまたま道で拾った猫は獣人でした。

南極ペンギン

第1話

その日は、珍しく雨がたくさん降っていた。私は、塾帰りにたまたま道の端の方でうずくまっている、黒猫を見つけた。

なんとなくその猫と私を重ねてしまい、傘を差し伸べた。


『寒いよね、1人で辛いよね。』


その猫に、私が着ていた黒のパーカーをかけて温めてあげた。余程弱っていたのだろう、私が腕に抱いても暴れなかった。


すぐに、その猫を家に連れて帰った。そして体を洗い、綺麗にして温めた。少し時間が経って猫が喋れるくらいに元気になったら、ミルクをあげた。


『美味しいか?』


猫は一生懸命にミルクを飲んでいた。余程お腹が空いていたのだろう。

ミルクを飲み終えた猫は、私に擦り寄ってきた。抱き上げてベットの上に連れていき毛布をかけてあげた。


『もう、今日は寝ようか』


今日は、この猫と居るからきっと私も寂しくはないだろう。少しは眠れるといいが。


私は、すぐに眠くなってその日は寝てしまった。



翌日、目が覚めると目の前には、黒髪ロングの猫耳としっぽがある物体に抱きつかれていた。


『........え?どういう状況?』

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