第2話

「しんりょうしょ」という言葉の、「しん」を、「心」なのか「身」なのか考えていた。


そう、彼と過ごす、おうちは、まるで診療所のようだ。


と。


ふたり、すくなくとも私の心に、巣食っている病理を、ほぐしてくれる。


病理というと大袈裟だけど。


思いの癖を、ひとつひとつ剥がすように、ゆっくり、ときほぐしてくれるのだった。

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