電車痴漢から救った女子は日本中で超超超有名なアイドル様でした.....。
アキノリ@pokkey11.1
第一章 ひ、人違いでは?
お礼
第1話 怪しい.....?
☆(矢口基介)サイド☆
『探しています。私は。ただ強く強くその人にお礼を言いたいだけなんです。本当に怖かったんです』
俺は歌い終わってからそう言い出した日本一有名なアイドル。
1000万枚のCDを売り上げている超トップスターの3人組のアイドル。
トゥインクルスターのボーカルの佐賀富真紀(さがとみまき)を見る。
彼女を日本で知らないのはまず居ないと思うぐらいの美少女。
完璧すぎて話にならない美少女であるが。
県立高校の学校帰りの商店街のテレビでだ。
探しているとはどういう事だ?
誰を探しているのだろうか。
本当の本当にという感じで必死めいている。
『私.....実は痴漢に遭いました。そしたらその痴漢を救ってくれた少年が居ました。怖かった。ただ怖かった。なのにその人は周りの見逃す人とは違い.....彼にただお礼を言いたい。.....彼が何処に居るのか知っている人。お願いします。情報を下さい』
「何!!!!?それは許せん!!!!!」。
とか。
「は!?マジで!?真紀ちゃんが痴漢に!?」。
とかテレビを観ていた通行人が激高する。
その中で俺は「確かにこの前は痴漢に遭っていた少女を救ったなー」とぼんやりしていた。
だけどあれがまさか真紀?
そんな訳ないわな。
そう思いながら俺は肩をすくめて歩き出す。
すると次の瞬間。
離れた時に戦慄の言葉を佐賀富真紀はテレビに言った。
それは。
『調べたら.....○○県の○○町辺りの学校の生徒さんらしいです。お願いです。名乗り出て下さい。私はお礼が言いたい絶対に言いたい』
「.....!?」
ま.....さか?
この近所の学校って.....!?
ど、どうなっている?
俺は青ざめながらテレビを食い入るように見る。
まさかあれが佐賀富真紀.....!?
『ぶっちゃけその人に会えるなら仕事を休んでも良いぐらいです』
そんな事を言いながらステージから姿を消した佐賀富真紀。
俺は「いやいや。まさかな」と言いながら俺もステージから姿を消すような感じでその場を後にした。
それから考え込む。
「.....まさか」
いやそんな事はないだろう。
それに会った所でこんな野郎と?
どうするんだよって感じだわ。
思いながら俺、矢口基介(やぐちもとすけ)はその場を離れた。
それから大あくびして歩き出す。
一瞬ビビったな。
考えながら「救ったやつは凄いな」と呟きつつそのまま歩き出す。
そして俺はマンションの自室に帰りつく。
それから俺は自室に戻りベッドに沈み込んだ。
今日も疲れたな高校は。
「さて.....どうしたものか」
そんな事を呟きながら俺はまた大欠伸をする。
このマンションに実は俺は1人暮らしをしている。
それは何故かと言えば一人暮らしがしてみたいと親に言ったから。
その代わりに親が一か月に一回は見に来る条件である。
部屋の汚さとかのチェックだ。
じゃないと一人暮らしは成り立たない。
「勉強でもするか」
そんな事を呟きながら特徴的な前髪のくるくるした部分を掴みながら伸ばしつつ。
それから「よし」と頬を叩いてから勉強を始める。
するとマンションの横の空き部屋が1時間後ぐらいに妙に騒がしくなってきた。
どうも引っ越して来る人が居るらしい。
「まあ近所付き合い程度に後であいさつに」
そう思いながら向こうも忙しいだろうと今は挨拶には行かない様にしつつ。
勉強を始めた。
するとまた1時間ぐらいしてからインターフォンが鳴った。
俺の部屋の、だ。
その事に俺は「?」を浮かべてからドアを開けると.....そこに帽子を被っているサングラス姿の女子がニコッとして居た。
「あ。お世話になります。犬養智子(いぬかいともこ)と言います。.....宜しくです。横の部屋の者です。これ.....つまらないものですが」
「あ。わざわざすいません」
「.....?.....あれ?貴方.....何処かでお会いしましたかね?」
「え?.....いや?初めてお会いした気がします」
犬養さんはジッと俺を見てくる。
そして俺は汗を流す。
「そんなに見つめられると恥ずかしいんだが」と言う。
すると犬養さんは「あ!す、すいません!」と慌てながら俺に頭を下げる。
「その。探している人に似ているなって思って」
「.....誰を探しているの?」
「痴漢から救ってくれた.....彼をです」
「ま、まさか.....貴方は」
「あ。それは内緒です。.....名前言ったら大騒ぎになりますから」
俺は犬養さんに口を塞がれた。
それから犬養さんを見る。
まさかこの子。
いや。
何でこの場所に!!!!?偶然か!?
思いながら俺は青ざめる。
「佐賀富真紀さんですか?」
「えと。な、何の事でしょうか?」
「.....そうなんですね。.....だ、誰かを探して?」
「な、何の事でしょう?」
「.....」
そうか話が繋がった。
彼女はわざわざ探しに来る為にこの場所に.....。
だけど仕事は!?良いのか!?
そんな事を考えながら見ているとかなり佐賀富さんに見られていた。
ば、バレた?
「あ、あの。どうしても一つお聞きしたいんですけど」
「はい」
「.....電車に乗って無いですよね?あの日。1週間前の金曜日に15時発車の下り線.....」
「.....の、乗って無いですよ?」
「そうですか.....?」
めっちゃ見られているんだが。
どうしたら良いのだろうか。
思いながら俺は青ざめる。
それから俺は心臓をバクバクさせて「すいません。用事があるので」とドアを閉めようとする。
すると佐賀富さんは「あ」と言ったが。
俺は直ぐドアを閉めた。
「.....メッチャ.....ドキドキが.....」
近くで見たらバリバリ可愛いし.....。
まさか俺が?あんな少女を救ったって?有り得ない。
俺は非リアなんだから。
そう思いながら真顔になって苦笑して俺は自分を嘲る。
こんな俺にそんな資格はな。
そんな事を考えながら。
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