7-1.だったら運命に抗いやがれ!
翌日から学校生活が一変した。
「おい勇人! 次の授業はなんだ?」
「理科で、移動教室です」
「おい勇人! 飯行くぞ!」
「はい!」
「おい勇人! ここの問題はどう解くんだ?」
「はい! えっと、これはですね......」
「おい勇人!」
「は、はいぃいいいっ!」
「帰るぞ」
「へ?」
終業を告げるチャイムが鳴る。
も、もう今日1日が終わり?
「勇人、今日も家に来い」
「え?」
「......なんだ? イヤか?」
「いえ! そんなことないです!」
ジト目を向けるたくみに全力で首を横に振ると、大きなため息を漏らした。
「ウチのバカども、すっかりお前に胃袋掴まれたみたいで、学校行く前、今日もお前が飯作ってくれるのかって聞かれてな」
「それは......嬉しいです。自分、料理ぐらいしか取り柄ないので」
誰かに必要とされてるみたいで嬉しい。
15年生きてきてこんな経験なかったから、なんていうか、くすぐったい。
「そうか? ......ま、おまえが嫌じゃないなら毎日作ってくれてもいいけどな! 昨日のカレー、美味かったし......」
「......はいっ! 喜んでやらせてもらいます!」
「お、おう。だけどいいのか? 家で毎日飯作ってたら帰るの遅くなって親御さん心配しねぇか?」
「......親は、大丈夫です」
「...........まあいい。それならよろしく頼むよ」
「おいそこのお前、鹿山勇人だな」
校門を出た途端、2人組の男に声を掛けられた。
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