年の瀬ぎりぎりに洗車に行く

渡賀 みしお

12/11 作業環境/もやし/脳/ノート



▍作業環境

 喫茶店では捗るけれど家のデスクにつくと途端にサボり始める。外でテザリングしながらPCを使うから誘惑がないため集中できるのだと思っていたけれど、そうとも限らないかもしれないと己の作業姿勢を振り返り考えた。引き出しを兼ねたモニター台のおかげで目線が上がるので、かなり猫背に近い姿勢になる。猫背を解消しようと椅子の高さを上げれば、今度は足が床につかない。ついで、コンテッサの肘置きが机にぶつかり居心地が悪い。肘置きを極限にまで下げればいけないことはないが、それでは肘が置けない。椅子をなんとかするのは諦めて、モニター台をリストラすることにした。幸いにもデスクは広いので、モニター台を左に除けて、モニターとキーボードを右に寄せた。今、若干視線が下がった環境でこの文章を書いている。これだけでもいい感じだ。

思えば一年以上模様替えをしていない。部屋は二辺が窓、一辺が扉、一辺がクローゼットという四面楚歌状態のため、壁にデスクをつけるだとかそういった工夫ができない。半分をベッドスぺ―ス、そしてそのベッドに向かうようにデスクを配置するという状態で一年を過ごした。あと一畳だけ広ければ……そう思わないこともない。いつか家を買うならば、その時はせめてベッドのある部屋を別で設けたいなどと思った。



▍もやし

 もやしでお腹いっぱいになればそれに越したことはない。昔、金の無いころはいかにもやしでおいしくお腹を膨らますかを考えた。近所のスーパーではもやし一袋が平均三十円を超えたので、いつも死にかけのもやしを20%引きで購入していた。もやしでお腹いっぱいになれば安上がりで嬉しかったが、少し潤い始めた今、もやしに期待するのは「値段」から「食物繊維」へ変わった。今調べたらカリウムも豊富らしいことがわかった。もやしと豆腐を蒸して、それにポン酢をかけて食べる。これでお腹いっぱいにする生活に戻れば、少しはこのだらしない腹の体積が減るんじゃないかと企んでいる。意志が弱いので、目の前に食べ物があれば平らげてしまう。いつ痩せるんだろうかと常々考えている。



▍脳

 体感、脳がおしゃべりだと感じる日が周期的にある。そういう日は決まっていつもより少しだけ早く起きられた日で、午前中に作業の大半を終え達成感に満たされた日だ。今日はその日。午前中の進捗や良し、午後の鑑賞会も存分に楽しめた。余裕のある日はなんだか頭のめぐりもいい気がする。頭のめぐりが良いから調子がいいんだろうか。

 早起きを習慣化できればこれが続くとわかっているのに、どうにも朝に弱い。今年、一か月ほどの期間やたら早起きが続いた時期があった。大きな仕事が詰まっていたので気を張っていたからだ。良いペースで仕事ができたので、この習慣が続けばいいなと思っていた。が、すべてのタスクから解放された翌朝、しっかり寝坊して13時に起きた。休みとはいえ。その日以降、この習慣は泡のように消え元の寝坊助へと回帰してしまった。やはり遅起きした日はなんとなく頭が散らかっている気がするし、休憩時間も惰性でスマホを見てしまう。

 脳のおしゃべりのトピックにたまに個人的に有益なものが混じっている。無益無益無益有益無益、そんな感じで濁流が続く中で、ときおり書き留めて覚えておきたいものが出てくるのだ。最近はノートをつける習慣がついたので、この「書き留めて覚えておきたいこと」の30%は残せている気がする。パーセンテージを上げるのが目標。



▍ノート

 2023年下半期はノートを楽しむ習慣がついた。

 なにか一つの趣味を始める際、師匠がいると楽しみを見つけやすくなる。下半期、たまたまノートの師匠を見つけた。師匠はYouTubeの海を徘徊して見つけた金だ。とても嬉しい出会いだった。

 師匠のまねをなんとなく取り入れ始めて、ノートに日付スタンプを押したり、インデックスをつけたり、表紙をラミネートするなどした。これが楽しい。おかげさまで、書くことが習慣化しつつある。次第にノートの蒐集も楽しくなってきて、ご当地ノートなんかは脳死で購入するようになってきた。「引き出しいっぱいに収まる程度なら買っていい」と己に課したルールのギリギリを攻めている。もうそろそろ入らない…と思いながら購入して、なんとか隙間に平置きするなどして己をごまかしている。月に一冊程度を消費しているが、購入するスピードに追い付かない。手帳のシーズンの少し後には、値引きシーズンがやってくる。店頭で半額になっている手帳をつい購入することの多いこと。仕事でも使うし、タスク管理に役に立ってるから。そう己と帳簿を言いくるめている。

 12月半ばには横浜で文具のイベントがある。予め予算を決めて臨もうと思う。予算内ならいくら買ってもいいから。自分の童心がいたく喜んでいるのを感じる。小さいころ大好きだったステーショナリーを大人買いすると、脳の中で女児が喜んでいる。

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