第6話
「はぁ〜僕が勉学に勤しんでる間にそんな事が!?」
「いやいや結構なバトルしてたと思うけど、俺」
京都中を巻き込んだ一番大きな戦だったんじゃないかな。
リョウメンスクナ以外にも強い鬼はいたし。
それを知らないってホント何してたんだ?
「チッねぇ~一回出ましょうよ、こんな暗い所で~」
不機嫌を隠す気のない喋り方の道満。そんなに嫌いか双子の姉が。
俺は一人っ子だから全然兄弟とか分からん。
「僕は出ないぞ!外に出たら死ぬ!!」
「何だその考え?別に鬼とかいないし、俺ら強いぜ」
揉み!
「きゃーーーーーーーーー!!!?」
「こんなでかいのぶら下げて何が強いだ」
コイツ!喋り終わると同時に俺の胸を鷲掴みにしやがった!
「勝手に触らないで!私のモノなんだよ!」
「いや俺のだよ!」
サッと両腕で胸を隠す。
「すごかったぞ、晴明」
「感想とかいらんから!」
「で、ご飯じゃないなら何しに来たんだ??」
やっと本題に入れる。
「この性転換の呪いを解きたくてさ。他に似たような話がないか聞きに来た」
「そんなの君の陰陽術でパーッと解いちゃえばいいじゃん」
「それが出来ないから聞きに来てんだよー」
「出来ない?晴明の陰陽術で?・・・・それは」
急に難しい顔をし始めた智徳。
「どしたの?」
「アネさん?」
へー道満は智徳の事アネさんって呼んでるんだ。
「晴明・・・・それは人の術じゃないかもしれないね」
「ん~それな。俺の考えではリョウメンスクナの死に際の呪い説を押してるけど」
「いや鬼よりずっと上・・・・神の領域かもしれない」
「!?」
「神って・・・・神様!?正月とお願いする??」
「そう。どの神様かは分からないけどね。陰陽師最強の安倍晴明に解けない術使えるのなんてそれぐらいしか思いつかない」
「で、でもどこの神様が・・・・・」
「この国には八百万の神々がいるからね。どの神の悪戯か逆鱗に触れたかは分からないよ」
神・・・・会った事ない流石に。陰陽術、鬼は存在するけど神は実際いるのかどうかも怪しい存在。
「神の呪いなら文献は色々あるよ。性転換ピンポイントではないけど、呪いを解くに絞ったらまぁあるよ」
「流石アネさん、ぶっ飛んでるね」
「ありがとう!ご飯まだ?」
「嫌味だよ!まだだよ!」
「神か~・・・・・」
「どうします?晴明様」
神か~めんどくさいし何か怖いしなぁ~。
でもずっとこのままなのもなぁ~・・・・。
「ビビってんの?」
「え、ビビってるんですか?」
「きゃーーーーーーーーー!!?」
この双子左右から胸を揉んできやがった!!
「ッ・・・・ビビってないから!俺を誰だと思ってるんだよ!安倍晴明だぞ!!」
「それでこそ晴明だ。いや~マジ柔いな神乳だ」
「晴明様はそうでなきゃ。いやお尻も神なんだよなぁ」
「やめろーー!アッ・・・触るなーーーーー!!んんっ!」
こうして俺と道満は智徳の探してくれた呪いの関する神の記述がある土地を回る事になった。
女の子になった安倍晴明が蘆屋道満(女子)と男に戻る方法を探して平安時代を謳歌します 藤いろ @willwar
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