第42話
翌日,リトルブルーは改めて礼を言いに、ライアンの家の前にやってきた。
その途中の道にイバラ園があった。薔薇だけが集まった植物園で、たくさんの種類の薔薇が絡まり合いながら咲いていた。
美味しいワインと、メンドウドリの手羽先をカゴに詰めて持ってきたのだ。
ライアンの家の扉をノックする。
「こ、こんにちは…」
弱々しい挨拶をしてみたが、返事はない。
もう一度ノックする。やはり音沙汰はない。留守かと思うが、馬は杭に繋いである。
もしかして眠っているとか?そんな時に押しかけるのは忍びない。リトルブルーは、一旦出直そうかと考えた。そこでハッと気がつく。籠の中身を。
こんな日に限って、腐りやすいメンドウドリの肉なんかを持ってきてしまった。日差しを見上げる。この暑さでは、帰る頃には傷んでしまうかもしれない。どうにかして、冷凍だけしておきたい。
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