第40話


びっくりして振り向くと,ライアンはじっとリトルブルーの目を見ていた。

「尊敬している」

「…え?」

するとライアンは困ったように息をつき、喋るのは苦手なんだが、と呟いた。

「一緒に戦った…あれは楽しかった。今でも忘れられない」

リトルブルーの顔が赤くなる。

「君が戦っているのを見ると,何故だか」

ライアンが自身の胸に手を当てた。

「俺も、戦いたくなるんだ」

リトルブルーは目を丸くし、何度も瞬きした。ライアンの声と表情が柔らかい。それは言葉よりも遥かに心地よく、胸に響いた。その背中から照れくささが滲み出ているのが、少し可愛らしかった。

 自分を卑下することはない。ライアンはそう言った。

「君にいなくなってほしいと思ったことはない」

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