第37話

ノノは、リトルブルーを抱き起こした。あと少しで危うく川へ落ちるところだった。


そんな二人の姿を、リトルブルーを追いかけてきたライアンが、じっと見ていた。


「どうしたんだよ、何があったんだ」

ノノはリトルブルーの肩を抱いて言った。

「ひとまず落ち着いて、僕の家にいこう、そこで、話なら聞いてあげるから」

酒臭い息をしていた。

「離してください、もう、やめるんです、全部、全部!」

無理矢理にも振り払うと、ノノの体勢は崩れる。彼は橋の上で尻餅をついた。

 橋全体に、どてっと音が響いた。

「……ああ、そういうことかやっと、気づいたんだな」

突然、ノノはリトルブルーのことを無理矢理抱きしめてきた。

強く抱きしめられて身体が痛む。

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