第9話「殺意学習」
この愛しき世界で
守りたいものは何か
その為に人を殺せるか
愛の大きさは人を狂わすから
またあなたは殺人を企てる
世界のゴシップは
ただの戯言ではない
本来ある人の生き肖像だ
僕らは愛というものを抱いた以上
守り通したいのが常だろう
その為に環境を作ろうと
金を稼いで安全な職に就けようと
そうして巨大に育つ愛が
あなたとあなたの守りたいその人の間で
ジレンマのように揺れう
それが幸せなほど
愛は肥大化し
逆に
不幸なほど
愛は執着していく
どう転んでも家族というのは
無視できない愛でつながってる
だから泣いた我が子を見た時
殺してやろうと
もくろんだ
そのあなたは
愛の巨大さにそうなったのだ
あなたは凛々しい
そして聡明だ
だから涙を見た後、話しかけた
それで解決できるならいい
だけどそれでも不登校になったとき
あなたは燃えるように社会を
いじめを憎んだはずだ
殺したいと抹殺したいと
この社会の不条理を訴えたはずだ
だがそれでいい
その不満が民主主義を育てる
あなたが殺した子は
世論をかけ渡り、世界は清くなる
だから殺せ
殺して
世論を変えろ
それが尊き殺人の在り方であり
その守った我が子は
何より学習するだろう
だから殺せばいい。
殺してしまえばいい。
それが次なる平和を世論を産むのだから。
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