いつまで経っても君は。
@okayuninattakitune
第1話
騒がしい音と、肌寒い空気に晒されゆっくりと体を起こす。
今日は普段よりも寒くなりそうだ。
「早く起きな!学校に遅刻しちゃうよ!!」
そう言う祖母の声を聞き流し、ゆっくりと身支度をする。
毎朝祖母の愚痴を聞きながら準備を進める。それだけでも嫌なのに、
更に叔母からの愚痴にも耐えなければならず、一刻も早く家を出たいがため
朝食を犠牲にしている。
「いってきます。」
お弁当とマスクを素早く手に取り、足早に自転車に乗り走り出す。
この時間が大好きだった。両耳にイヤホンをつけランダムに流れ出てくる音楽に合わせて気持ちを作る。
学校に着く頃には気分上々。だが、本番はここから。
玄関前であいさつをしている先生方に返し、急いで教室に向かう。
ガラガラ
扉を開けて自席に向かう。前の席の彼に挨拶をする。
「おはよう」
これが一番緊張する。。
「あぁ。おはよう。」
はぁ、、、今日は返ってきた、、嬉しすぎて飛び跳ねそうになるのを抑えて、ロッカーに置いている教材を取りに向かう。
今日は一時間目から苦手教科だった。
理系科目は苦手なのだ。
「今日は寒いね、本当に」
そう、教材を取りに来た彼に話しかける。
「あぁ。俺は寒いのが苦手でね、今日は一段と来るよ。」
あぁ、神様。今日は私の命日か何かなのでしょうか。普段あまり話してくれない彼がこんなにも私と話をしてくれます。幸せすぎます。
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