第3話 裏の依頼

「ば、っばかな…」

「すげぇ!」

「うおおおおおおおおお」


驚きの声が響き渡る


狼狽える騎士団長とは裏腹に、称賛の声をあげる騎士たち。

「これが特殊騎士団長の力なのか!」


エストを陥れるどころか、むしろ目立たせてしまった。それに反比例して騎士団長の評価は下がっていく。


「騎士団長のカンバはもう終わりだな」

「エスト様に一生ついていこうぜ!!」

「強くなる方法を教えてください!!」


ということでエストの訓練授業が始まった。


「まず剣は1秒間に5回は振れたほうがいいよ。素振り1日1000回ね」

「はい!特殊騎士団長!」

「剣はできるだけまっすぐ振ってね」

「わかりました!!」


この日を境に、王族は特殊騎士団をこう呼ぶのだった。


「守護神」と。


◇◆


「君には裏の依頼をこなしてもらいたい」

「裏の依頼・・・ですか?」


「普通の人間には出来ない依頼や、世間に明るみになってはいけない依頼などをこなしてもらうんだ」


王が語ったのは何やら怪しげな話。何やらよからぬことをされるのではないだろうか。いきなり呼ばれていきなり重要人物にされたんだ。明らかにおかしな事は避けるべきだろう。


「初めての依頼は…そうだな…王子の家庭教師なんてどうだろう」

「えぇええええええええ!?」

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