アイザック・ニュートンからプリンキピアを取ったら何が残る

ていねさい。

序章




 その男がゆりかごを揺らしたのは、寒い冬のことだった。




「えー、そこから?」

 幼子が不満そうに声を上げる。

「もっと面白いところから聞きたいよ。その人が宇宙を調べ始めたところからがいい!」

「分かったよ。じゃあ、彼が四十五歳の頃から話し始めよう」

 子の親は笑顔で言った。

「やったー! 宇宙! 宇宙!」

 子供は飛び跳ねて回る。

 

 かくして、彼の昔話は始まった。






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