第7話 未明と遊ぶ

激しい雨で車を運転しても前が見えにくい。

矢島に電話し土砂降りでワイパー聴かない状況を説明して

「小雨になってから帰るよ」と伝えた。

「そうなの? 散歩に行ってないよね 」電話越しに心配している声がした。

「ああ、してないよ約束しただろ。安心しろ」 「絶対、川とかな近づくなよ!」

「分かってる」やはり土砂降りの散歩はアウトなんだなと恵は納得するしかなかった。


石本さんまだ帰宅してないんだ。豪雨ラッキー! 真琴との喧嘩は帳消しだ~嬉しくてスキップする未明だった。

「石本さん土砂降りですね~車でも帰れませんね。俺の部屋で酒でも飲みませんか?」 ウキウキしながら声をかける。

「そうだね、こんな土砂降りで運転したら矢島に怒られる。君の部屋にお邪魔しようか」 うひょ~やったぁー! 石本さんが俺の部屋に来てくれる~! 思いながら目がハートになっている。


未明の部屋で酒を飲む····訳がなかった。

「将棋でもやるかい? オセロ、カードゲーム? 酒、飲まなくても遊べるよ」

何故ですか~? 酒は嫌いですか~俺もそんなに強くないけど····それとも、セッ○スしてくれますか~? 未明の頭の中で渦巻く思い。

「すみません~部屋にないんですよ」

「····そうかい、体を使う事をやろう。私達は五体満足だ」未明は期待が膨らんだ。

「シャワー浴びますか」

「浴びる必要はない。君は何、頓珍漢な事言ってるんだ。今からやるのはあっち向いてホイだ」

「····勝ったらご褒美貰えますか? 」

「ギャンブルになるからそんな物はあげないよ」


結局あって向いてホイを雨が小雨になるまでやり続けた。

恵はジャンケンが強かった。ホイって指先で示す方に誘導されて顔を向けてしまう未明。

「君はジャンケンが弱いね。じゃ小雨になったから私は帰るよ」

チクショウ~! 俺の読み失敗! 悔しい~! 小雨になって恵が帰ってから未明は悔しい涙の雨を大量に降らせた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る