第30話 子供の為の幸せについてのお話

(そういやよ、ジンスケ。この前、佑夏に頼まれてたアレ、できたのか?)


 ぽん太に言われるまでもない

「今、やってるよ。」


 まだ、二年生になったばかりなのに、佑夏はもう、教育実習を見据えている。


 アラン、ヒルティ、ラッセル。

 三冊の幸福論のいい所を、子供にも分かる言葉でリーフレットにして、教育実習で配りたいのだという。


 僕にも、読んだ上で意見が欲しいと言ってきて、完成途中の草稿を預かっているのである。


 しょせん、十流学院大ジューガクの頭ではあるが、佑夏にバカだと思われたくない。頑張らなくては。



子どものための幸せについてのお話 


 作・白沢佑夏しらさわゆうか


 幸せになるには、みんなが思ってるよりずっと心の力が必要です。


 自分を不幸だと思ってる人は、


「どうして、あんなことをしてしまったの?」


「なんで、あんな失敗をしてしまったの?」


 と、どうすることもできない過去のことを、何度も何度も何度も~!また考えて、もっと不幸になってしまうの。


 失敗のこと考えて、反省するのは、一回でいい。


 悲しみにいつまでも浸っているのは、変よね?


 人が悲しみに浸るのは、心地よくなるから。


 ダメな自分に浸り、カラに閉じこもって自分を守ることができるから。


 でもね、理由一つで、人が不幸になることはないんです。


 幸せな人とお話してみれば、とっても不幸な出来事を体験してたりして、立派だよ。


 前を見て行動しよう。


 あなたには、不幸にならなければならない理由なんかないのよ。



幸せが、他の人に対しても、大切なこと、必ず必要なことであることは、あんまり言われてないの。


 幸せな人以外に、人から愛される人はいないんだけどね。


 なのに、それは忘れられているわ。


 不幸、怠けたい心、絶望は私達が息をしている空気の中にあるから。


 だから、私達はそういう毒を消していかなくてはならないの。


 不幸になるのは、とってもカンタンだけど、幸せになるのはむずかしいね。


 幸せになるのは、大変で、時には負けてしまうこともある、それはどうしようもない。


 だけど、一生懸命いっしょうけんめいがんばってからじゃないと、「負けた」と思っちゃダメ。


 幸せになろうと望まなかったら、幸せになれることもないのよ。


 愛の中にある、一番大きなものは、幸せになる誓いなの。



人の一生には、しなくてはならないことが、時期によって違うの。


 子供の頃。


 若い頃。


 お父さん、お母さんになってから。


 おじいさん、おばあさんになってから。


 必要な時期に、必要なことをしないと、それは不幸になって、あなたに降りかかるわ。


 だけど、氣に病むことはない。


 どの年齢ねんれいでもみんなカンペキにやってきている人は、世界に一人もいないんだから。


 不幸は必ずある。


 不幸は幸せの裏側うらがわなの。


 会っただけで、「この人はステキだな」と感じる人は、みんな大きな不幸を乗り越えてきてる。


 それは、不幸がなくてはできないことだから。


 自分を不幸だと思って、世界を嫌ったりするのは、ちっとも偉くない。


 本当の幸せは、一度でも感じたら、絶対、忘れないものなの。


 だから、いっぱい感じよう。



ごめんなさい、私はあなたを助けることができなかった。


 どうせ、自分はダメなんだ。

 もう嫌だ。


 あの人はダメな人だから、嫌いだ。

 だから、ひどい目にあわせてやる。


 こう思ってしまうくらい、あなたは繰り返し、色んなことを言われてきた。


 あなたは、あなたでいい。

 理想の自分と比べたりしなくていいの。


 他の人がダメに見えてしまう理由も、きっと間違いだよ。


 いい学校に行って、大きい会社や、お役所で働かなきゃ。

 楽しいことや、やりたいことは、おじいさん、おばあさんになるまで、とっておこう。


 これは、あなたが本当に望んでいることなの?

 周りの人に言われたから、そう思ってはいないかな?


 もう一度、考えてみて。


 人からほめられなくてもいい。

 偉くなれなくてもいいのよ。


 あなたは、あなたなの。


 夢は必ずかなうわ。


 私はいつだって、一緒に寄り添っていたいから。



私たちは手を伸ばしたりするのも、自分で決めることはできないわ。

 運動はひとりでに始まるの。


 だから、どんなことも決定はしないで、方向をとろうね。


 とにかく、出発しよう!

 どこに行くかは、その後、決めればいいだけよ。


 学校じゃ、みんなのすることを「どうしてなの!?」みたいに言うけど、それはどうでもいいの。


 あなたが自分で始めたことを、文句言わないでがんばってみて。


 それが、うまく方向を決めて、生きていく為のコツだから。



どんな時も、絶対に「時間が無い」と言ってはいけないわ。


 そんなこと言ってると、何でも言い訳して、何もしない人になってしまうのよ。


 時間は、必ず足りなくなるものなの。


 あせって、落ち着きなく働いても、いいことにはならないから。


 考えるより手をつけて、やりながら考えよう。


 少しのスキマ時間でやれることを大事にしよう、積み重なれば、大きいよ。


 疲れたら、他のお仕事してみよう、でも区切りまではちゃんと最後までしようね。


 何にもならないことを、生活から追い出してみよう。


 続けられるお仕事への祝福のおかげで、私達は生きていられるの。


 正しいお仕事を見つけた時は、とっても楽しくなれるわ。


 だから、正しいお仕事見つけて、時間をうまく使おうね。



 自分がしたんじゃないのに、こうなってしまっている、

 こういうことは、生まれる前から決まってたと思いたくなるね。


 でも、生まれる前から、あなたを縛るものは何一つ無い。


 最初に方向を間違えてしまえば、もうダメ!なんてことも無い。


 歩きながら考えて、方向を選んでいけばいいの。


 飛行機のパイロットさんに、「操縦桿の右と左を最初に間違えてしまえば、飛行機は墜落する」なんて言ったら笑われてしまうでしょ?


「決められたことだから」と言って、変なことを押し付けてくる人達はたくさんいるよ。


 でも、あなた達は幸い、あんまり先生の言うことを聞かないよね。(((*≧艸≦)ププッ


 それでいいの。


 自分勝手に他の人を傷つけていいって意味ではないけどね。


 みんなで一緒に笑おうか。o(^▽^)ob( ̄▽ ̄)do(≧∀≦)o



たとえ、どんな理由があっても、人に蔑みや妬み、憎しみと恨み、そして怒りの目を向けてはダメよ。


 相手がどんな人であるかは関係無い、あなた自身の問題なの。


 そんなことしてると、心に愛が無くなって、頑張る気持ちも消えて、怖~い組織の手下にされてしまったりするから。


 人には愛の気持ちで接しようね。


 でも、やっぱり、悪い人はいるわ。


 悪い人とは、お付き合いしないでね。


 悪い人達と関わると、心も体も壊して、時には命を落としてしまうことだってあるの。


 だからといって、悪い人と直接、あなたが戦う必要はないよ。


 そんな時はね、「明るみに出す」って分かるかな?


 悪い人がしていることを、みんなに知らせて、分かるようにしてしまおう。


 そんな人達は、強く正しい信念を持ってはいないから、簡単に崩れ落ちるのよ。


 仕返しを怖がって何もしないでいると、もっとヒドくなるよ。


 そして、最後には、あなたまで悪い人になってしまう。

 そうなると、もう元に戻ることはできないの。


 お父さん、お母さん、先生や、周りの大人の人に相談しよう。


 私なら、いつでも大丈夫だからね。


 大切な、あなたの命、悪い人に消させていいはずないの。



いつでもどこでも、人を楽しませよう!


 私はこれをルールにしたいな。


 嘘を言ったり、卑怯なことしたりしないで、いつも他の人に楽しんでもらうのが一番だよ!


 それは、幸せになる為に欠かせないわ。


 自分も一緒に楽しんでしまおうね、あなたのいる場所は明るく、過ごしやすくなっていくから。


 ただ「お金が欲しい」とだけ考えていると、人にヒドイことや悪いことをしてしまったり、いつも機嫌の良くない人になってしまって、幸せはどんどん逃げていくの。


 人の脳はね、普段、考えていることを実現できるようにできているのよ。


 だから、一人でいる時も、みんなと一緒に楽しむことを考えようね。


 もし、たとえ一人ぼっちだったとしても。


 お金が無かったとしても。


 歌を歌ったり、お絵描きしたり、自分でお話作ってみたり、あなた自身を楽しませることは、いくらでもできる。


 明るく楽しい世界は、本当になっていくわ。


 考えただけで、ウキウキするでしょう?



優しくて、品のある、おしとやかな動作や態度、これはとっても大切よ。


 このことを「優雅な物腰」と呼ぶの。


 それは、誰も傷付けず、不安にさせたりしない。


 あなたは、幸せにならなくてはならない。


 だから、優雅な物腰を身に付けてね。


 そうすれば、外から楽しい刺激が何にも無くても、落ち着いた心で幸せを感じられるようになるわ。


 見た目だけ優雅に!と思ってもダメ。


 人には、優しい思いやりの心、感謝の気持ちで接しよう。


 そうしないと、物腰は優雅にはならないの。


 ちょっとの間だけ幸せを感じられる方法はたくさんあるけど、いつも幸せになる為には、ふんわりした優しい気持ちと、穏やかで朗らかな態度でいようね。


10


空をいっぱい見よう。


 え?毎日見てるって?


 フフフ。そんなじゃダメよ、その100倍くらい見ようね。


 人の目はね、遠い所を見て落ち着くものなの。


 空や星や、海の水平線、星の見えない夜空でも全然、構わないわ。


 空を見ると、頭がフル回転してくれる。


 疲れを感じなくなって、身体の働きも良くなるの。


 朝も平気で早起きできるからね。


 屋内なら、天井をみればいいよ、とにかく、目線を上に!遠くに!


「自分の意志で頑張ろう」なんて考えてると、無理が来て、身体が壊れてしまうのよ。


 スポーツや、格闘技の練習は、大きな声を出しながらやるでしょう?


 あれはね、その時は疲れを忘れさせてくれて、やる気にもなるんだけど、怖いところもあるの。


 その後にドッと疲れが来て、勉強もできないくらいクタクタになってしまう。


 それに、身体に無理をしてるから、どうしてもイライラ怒りっぽくなって、周りの人に迷惑をかけてしまうわね。


 空をどんなにいっぱい見ても、変なことにはならないわ。


 心が穏やかに落ち着いて、気持ちが前向きになって、身体もとっても元気になる、頭だって良くなるよ。


 だから、ドンドン、空を見よう!


11


仲間外れにされると悲しいね。


 一人でいると、あなたは、何も悪くないのに、まるで犯罪者のように言われてしまう。


 でもね、穏やかな心と、本当の幸せの為には、一人の時間も大切なのよ。


 いえ、自分を振り返って、成長する為には絶対に必要ね。


 もちろん、何かをするには仲間と協調しなくてはならないけど。


 大勢でばっかりいるのが当たり前だと、責任感が下がったり、一人でいる時より感情的になってしまったり、自分が強くなったと勘違いして、酷いことを平気でしてしまったりするわ。


 だから、もし、あなたが今、一人ぼっちだったとしても、氣にしないで。

 人から何を言われても、思い煩うことはないのよ。


 世界の色んなことを考えて、何が正しいのか見極め、間違った生き方をしないように、一人でも何でも出来るようにしてみようね。


 自分のことすら自分でできない、やろうとしない人達より、あなたはずっと立派なのよ。


12


よく、「みんな自分のことしか考えてない」っていうでしょう?


 あまり、いい意味では使われない言葉よね。


 でも、本当かしら?悪い意味だけじゃないのよ。


 分かるかな?みんな「自分のことしか考えてない」から、ほとんどの人達は他の人に、悪いこと、ヒドイことをしてやろうなんて思ってないのよ。


 あなたを傷つけてやろう!なんて怖いこと考えてる人は、実はそんなに多くはないの。


 だから、あなたがもし、「あの人に意地悪された。許せない!」なんて考えてるなら、その人はきっと「自分のことしか考えてない」から、そんなつもりは無いのね。


 みんな、自分のことで精いっぱいで、他の人のことまで考えていられないから。

 それは、少しも悪いことではないの。


 中には、本当に悪い人もいるけど、そんな人はあまり多くない。

 その現実は受け入れて、他の人達とのつながりを大事にしよう。


「意地悪された!」と感じてしまうことがあったら、「本当に?」と自分に聞いてみて。


 必ず、答えは出てくるわ。


13


やってみたことがうまくいかなくて、後悔してしまう。


 これから起きる、死や病気や嫌なことが怖くて仕方ない。


 他の人と比較したり、攻撃したりする。


 これはね、何もしてない、行動してないからなの。


 人は行動しないと、退屈して、良くない感情が生まれてくるのよ。


 生きることに必死なら、余計な心配してるヒマがないわ。


 この世界はとても寒くて、動かないでいると凍えてしまうからね。


 外からもらえる暖かさは、ほんの一瞬。


 自分で走り出して、暖かくなってしまおう!


 過去も未来も、あなたの考えた世界の中にしか存在しない。


 だから、行動して、考えなければいいだけだから。


 間違った選び方、悪い運命、そんなもの、どちらも無いの。


「生きるには、たくさんの道があって、選び方を一度でも間違えてしまえば、もう取返しがつかない。」

 こう思ってる人は、とっても多いわね。


 でも、それは紙に書いた迷路のようなもの。

 あなたは、その上を歩いていける。


 過去の自分を責めたり、未来の心配をするのは、もう止めよう。


 あなたは今まで、何も失敗なんかしていないし、これからもそう。


 もし、人生に失敗があるなら、そのことに氣付かずに、生きていくことだけよ。


14


仲良しの人、仲良しになれる人とは長くお付き合いしたいよね。


 それはお互いのちょうどいい関係によるのよ。


 人から何かをしてもらうことだけを望んでもダメ、してあげることだけを考えてもダメ。


 それじゃ、どっちも不満で終わっちゃうの。


 世界の為に、大きなことをしてあげられる機会はそんなに無いね。


 だけど、小さな喜びを誰かに感じてもらうことは、いつでもどこでもできるわ。


 まず自分から、人を幸せにする幸せを探してみない?


 出会う人、全てを幸せにしようとは考えないで。


 あなたにはできることと、できないことがあって、人に苦しみを与えてしまうこともあるから。


 幸せにしたい人、幸せにできる人にあなたのできることをしてあげようね。


 大きなことを一回だけより、小さなことを続ける方がいいわね。


 そうすれば、普段から人を幸せにする習慣が身に付いていく。


 そして、人に何かをしてあげるばかりじゃなくて、時にはお願いしてみて。


 大事なことは、あなたにそれをしてくれることで、相手の人が幸せを感じてくれること。


 一方的なワガママや、命令はダメよ。


15


喜びや、嬉しいことを探してみよう!


 いろんなところにあるわ。


 喜びはね、身体をとっても元氣にしてくれて、ひとりでになにかをしたくなってしまう特効薬なのよ。


 全ての出来事や人々を、静かに喜んで受け取ることも、すごく身体に良くて、その効果は長続きしちゃう。


 私はね、毎朝、早起きして星空を観るの。


 雨の日でも、曇りの日でも観るよ。


 だから、晴れて良く星が見える日は、とっても嬉しい!


 東の空から昇ってくる金星は素敵よ。


 こんな風に、喜びを自分で作るのは簡単なの。


 あなたの持っているもの、なんでもいいから、感謝してみて。


 感謝は喜びに本当に近い感情だから。


 もう一つは、他の人に喜びをあげること。


 人に親切にする機会はどこにでもあるね。


 病気の人にだってできるわ。


16


悲しみと憐みは決して、尊くも、美しくもないし、役に立ったりすることも無い。


 不幸な人を気の毒に思う、自分自身を「私ってかわいそう」と思ったりする。


 これを「あわれみ」と言います。


 悲しい憐みは、不幸をもっと沈ませるだけ。


 だから、他の人も、あなた自身のことも、憐れんではいけません。


「それじゃ、優しさが無い冷たい人間じゃないか?」


「私はこんなにかわいそうなのに、そんなのヒドイ!」


 あなたは、そう思うかもしれないわね。


 じゃあ、どうすればいいの?教えるわ。


 悲しんだり、憐れんだりしないの。


「希望する」のよ。


 不幸な人には、最初に楽しい友情をあげてね。


 それから、こう言うの

「あなたが困難に負けない強い人であることを、私は知っている。」

「私の為に、あなたの笑顔を見せて。」


 自分をかわいそうだと思ってしまったら

「私はこんな弱い人間じゃない。どんなことでも頑張れる、本当の自分が見たい。」


 こんな感じで、思いっ切り「希望」してしまおう!


 冷酷で、何も感じないのがいいんじゃないのよ。


 希望の生の力だけが、明るい未来につながっていく。


 悲しみや憐みをまいたりしないで、生の希望をまこう。


17


お父さんとお母さんを大切にしてね。


 親孝行もできない人は、結局は何もできないの。


 お家の中では、誰も仮面をかぶらない。


 そのままの自分で怒ったり、わめいたりする。


 だから、家族とルールを決めないとやっていけないでしょう?


 親子関係は第一のもの。怒ったり、ワガママをご両親にぶつけたりしないで、最初に考えなくてはいけないわ。


 一人で暮らすことになってもそう。自分にルールを決めよう。


 お家のルールは、あなたを縛るだけのつまらないものではないからね。

 外の世界とつながっていく、知恵と工夫で楽しいことよ。


 それは決してひとりでにできあがるんじゃない。


 家族一人一人の氣持ちで作られて、続けられていくもの。


 自分の態度をつつしんで、好きな感情を続けていけるのも、お家のルールがあるからなの。


 あなたもいつか恋をして結婚するけど、簡単に離婚してはいけないのは、こういう理由よ。

(結婚は私もまだなの~!ゴメンね~!)


 突然、燃え上がった恋の炎が全てとは思えないよね。


 誰を選んだとしても、一緒に歩く道で信頼を築けるかが、大事なんじゃないかな?


 信頼できるところが、これっぽっちも無い人なんて、探す方が難しいよ。


18


生まれつき、お仕事の好きな人はいないね。


 だから、他の人を働かせて、お金だけ欲しい、みたいな人が多いけど、大事なことは、みんなが正しく働くこと。


 だけど、ただ「お給料が高いから」、「有名な会社だから」、「自分の学校の成績じゃここしか入れないから」、みたいな理由で将来を決めないで。


 本当に、あなたがやりたいことは何なのか、よく考えようね。


 一生の終わりに、お仕事の成果を見ることのできない生活は、とても不幸なことなのよ。


 真面目にやれることなら、必ず興味が湧いてくるわ。


 あなたを幸せにしてくれるのは、創造と成功の喜びだから。

 心から真剣に選んだお仕事は、それをくれるの。


 いっぺんに全部やろうとしないで、大事なところに絞ってみよう。

 そうすれば、全体が見えてくるよ。


 週一回はお休みしようね。


 だけど、お休みの日に身体と心を壊すようなことしちゃダメよ。


 未来は働くあなたのもの、どんな時代でも、社会の主人は勤労なの。


19


亡くなった人達を敬うのは、とっても美しい習慣よ。


 この世を去った人々とのお祭りは、ちょうど秋から冬、季節が夜の眠りになる頃ね。


 この時期は、あなたと聖霊との調和がとれるから、天界にいる人達に話しかけてみようか?


 お墓に、お花をささげたりするのは、意味の無いことではないの。


 でも、大勢で大声でお祈りしたりするのは、ちょっと違うかな、アハッ!


「死んだ人」と書くけど、死者は死んではいないのよ。


 この人達は考え、語り、行動し、助言して、意欲を持って、同意してくれて、非難するわ。


 あなたの中に生きているのね。


 天からの助言は、聖霊が今ここに存在しないからこそできるもの。


 どうしてって?

 もうこの世界にいないから、神様の立場で正しい判断ができるのよ。


 だから、一日に何度となく、あなたの中にいる死者の声に耳を傾けてみよう。


 亡くなった人達は、あなたの中で生きることを望んでいるわ。

 自分達の望んだことを、あなたがやってくれることを楽しみにしてる。


 お墓はあなたを生命に送り返す。


 冬を飛び越えて、春の新芽の季節に行こう。








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