第57話 嘆願(3)
俺は作られた話……。
ラブコメや恋愛の、『お前、それはないだろう?』や『お前、それはありえないだろう?』と言った物語の主人公さまではないから。
俺自身も山下のお姉さまがここまで婚約指輪にまつわる話を聞いて欲しいと言ってくると言うことは?
彼女は俺に好意を持っていると言うことぐらいはわかるから。
いくら山下のお姉さまが俺に婚約指輪にまつわる話を聞いてくれと言ってきても。
俺は彼女の口から前の彼氏、婚約者とのドロドロとした根深い別れ話を聞きたくはないから。
「で、でもさ、山下さん? やはり、俺は聴かない方がいいんじゃないかな? 今後のことを考えてもさ? 俺が知らない方がよいこともある訳だから……」
俺は、先ず間違えなしに、俺に気がある! 好意がある! 山下のお姉さまに対して。
俺はお前の今彼? 元彼?
まあ、俺は山下さんの性格上、今彼を裏切り。
俺の元婚約者のように他の男と浮気を平然とする女性ではないと思う! 信じているから!
俺は元彼、婚約者だと言った前提で話しを進めていくけれど。
彼女の元彼とのドロドロとしながら別れた話は聞きたくなにのだと遠回しに告げた。
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