走るのめっちゃ速い池脇くん

わたしは、休み時間に池脇くんのところに行って


「池脇くん。こんにちは~」

って声をかけた。


「え?あ、あやなっち!こんにちは~」


池脇くんは、いつも、わたしのこと、あやなっちって呼んでくれている。


「どしたん?あやなっち!」


わたしは池脇くんを目の前にして、ちょっとドキドキしてしまった。


森さんのことを池脇くんに言おうと思ってたけど


女子になっちゃったわたしは、池脇くんのこと好きになっても良いんだ!ってことに気づいて


「えっと...」

って、しばらくもじもじしてしまっていた。


そしたら


「ふたりで何してるの~?あやしい~」

って言いながら、近づいてきたのは森さんだった。


クラスでも、身長のちっちゃいベスト3で集まってしまっていた。


「いや、べつに...」

って、わたしは、教室から

トットットットットーッ

て廊下に走って行った。


教室から、ふたりの笑い声、聞こえてきた。


わたし...前までは同性として好きなの池脇くんで、異性として好きなの森さんだった。でも、今は、同性として好きなの森さんで、異性として好きなの池脇くんになっている...


逆転している...


ちょっと変な感じ...








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