バトル小説「獣力」
@samabuu
第1話
4月の月曜日、朝7時。
「たいが!いつまで寝てるの!
今日高校の入学式でしょ!」
「むにゃむにゃ、むふふ。
だめだよことみちゃーん。ここは学校だよー。」
母親が起こそうとするが、男は寝ぼけてなかなか起きない。
「ふん!」
母親が無理やり敷き布団を剥がす。
「ウギャー!!」
彼の名前は吉田たいが。
今日から高校一年生だ。
性格はめんどくさがりで人見知り。
だが、正義感があり少しヒーローというものに憧れがある。
そして特技は...
学校までの通学路。
「おらー!早く金出せよ!」
「ほ、ほんとに持ってないんです。許してください。」
リーゼント頭と坊主の不良2人組がカツアゲをしている。
(ん?カツアゲか?
今どきリーゼントなんているんだなー。
よし!ここはクールに決めてみるか。)
「おーい、君たち。
カツアゲはよくないよ。可愛そうじゃないか。」
リーゼント頭の不良が顔だけ向けて話してきた。
「あ?なんだてめえ?
正義の味方気取り?ぶっ殺すぞ!」
たいがが返す。
「お前ら小遣いもらってないのか?
それとも使いすぎ?だめだよー、お金は大事にしなきゃ。」
「へへ、そうなんだよ。使いすぎちゃってさー。
お前も金貸してくれよ。」
「うーん。使いすぎちゃったのかー。
しょうがないな。ちゃんと返せよ。」
たいがは自分の財布をポケットから出し、小銭入れを開けた。
「へへ、もちろん返すよ。いつになるかはわからねーがな。」
にやけながらリーゼント頭が言う。
「んで?いくらだ?100円か?200円か?」
「は?なめてんのか?てめーの財布の中身全部だよ!」
「全部?そりゃ無理だ。
毎日300円の小遣いを少しずつ節約してやっと貯めた1500円だぞ!
これ全部貸しちゃったら週一の一人カラオケに行けなくなっちまう。
200円で我慢してくれ。」
「1500円!!!
お、お前中学生かw
下手したら今の小学生より少ないんじゃね?w」
その言葉に対し、たいがは鬼の形相になった。
しかし、口角だけは上げ、リーゼント頭に言った。
「へ、へへ...
全く気にならねーわ...
死にてーのかてめえ!!」
たいがは感情をコントロールするのが苦手だった。
「上等だ!ぶっ殺してやるよ!」
リーゼント頭はそう言い、たいがに殴りかかってきた。
たいがはパンチを軽くかわし、リーゼント頭のみぞおちにパンチした。
「う、ううう。」
リーゼント頭は苦しそうにそのまま床に膝を着いた。
「て、てめー」
もう一人の坊主頭が殴りかかってきた。
たいがはパンチを左手で払い、坊主頭の顎に右ストレートを入れた。
坊主頭はそのまま倒れ、気絶した。
「正義は勝-つ!」
たいがの特技は喧嘩である。
今まで誰にも負けたことがないほどの実力者である。
バトル小説「獣力」 @samabuu
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