🍜 陸軍戦姫團團歌「乙女の結願」

乙女おとめ結願けちがん



つるぎみねに かがげきし  乙女おとめ結願けちがん 同胞とも

せんはた 山風やまじけ  はんこころ おど

さあ いま ゆかん  あの明星みょうじょうは わがけんかがや

刀光剣影とうこうけんえい なにものぞ  嗚呼ああ 嗚呼ああ



つるぎ彼方かなた ほしかわ  乙女おとめ結願けちがん いまあら

せんたま むねめ  軒昂けんこううた たからかに

いざ ひたはしれ  あの流星りゅうせいは わがたけ剣跡けんせき

奮迅ふんじんの 意気いきここに  嗚呼ああ 嗚呼ああ



【意訳】

ツルギ岳の頂に誓った、友との修行の日々が実った(出陣)。

團旗が山風を受けてたなびくのを見て、わたしの未熟な心もまた躍る。

さあ行こう、わたしの剣の冴えは、あの明星のように輝いている。

間近に迫った戦いも怖くはない。

ツルギ岳の向こうに見える星空へ、新たに願をかけた(勝利と生還)。

戦姫ステラの魂を胸に、皆を奮い立たせるために歌おう。

さあひた走れ、わたしの想いを込めた剣の一振りは、あの流れ星のように鮮やかだ。

必ずや奮闘してみせる。


【注釈】

※結願:期間、期限を設けた願い、または修行。

※山風:連峰であるツルギ岳の山間で生じる局地風の、当該地での呼称。

※明星:ここでは明け方に一際輝く星のこと。


【余談】

これとは別に陸軍の軍歌があります。

團歌作成時、草案にあった「星の海」の「海」が所属兵の間で物議を醸したため、「星の河」に変更されたという逸話が残っている設定です。

「やまじ」は四国山地(の剣山周辺)に生じる同名の局地風がモデルです。

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