第17話地獄の妊婦

気が付けば彼にはおかしなところが、たくさんありました。

それに気付かないふりをしていた私もおかしかったんだと思います。

それからの話は早かった気がします。

実家へ連絡して母が帰ってきなさいと言ってくれました。私は実家へ戻り全てを話し平気なふりをしました。

もうお腹の子供は私が一人で育てるしかない

両親に気付かれない所で泣きまくりました。

彼には不信な所がたくさんありました。

その度口論になり今では絶対に嘘だとわかることを平気でいくつもいくつもついていて本当のことはなんだったのか今でもわかりません。これを理解したら私は彼と同じ人間になりそうで理解できなくていいんだとそう思っています。

一度不信感がつのって、彼に戸籍謄本を見せて欲しいと言ったことがありました。その時はいろいろありすぐに会えなかったので私に写メールを送ってきましたが離婚日が記載されていました。

原本を見たわけでなかったので偽造されて書きこんだ写メールを見せたのです。

私が愛した彼の本性はそんな人でした。

あの時奥さんから電話がなかったら今後どうするつもりだったのか考えただけでゾッとします。

私は絶望の中にいました。

もうすぐ産まれてくるお腹の子供とどう生きていけばいいのか

死を考えることさえありました。

しかし、両親の前で辛い顔はできません。弱音もはけません。


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