第16話偽りだらけの呪縛
彼の反応を見た私は絶望、不安、怒り、悲しみ
ぐちゃぐちゃな感情の中どうしてすぐに産んでいいと言ってくれないんだろう?疑問ばかりでした。
そのうちつわりが始まり、立ち仕事で出血もあり仕事をやめました。1日1日が先の見えない不安と体調の悪さで頭がおかしくなりそうでした。
彼から出た言葉はまさかの結婚できない、子供を堕胎して欲しい。でした。
理由は彼がバツイチで自信がないのと彼の両親も反対しているとのことでした。
私は彼がバツイチなのを知っていました。だからなに?そう思いました。
必死に話し合いや説得をし、迷っている彼に検診についてきてもらい赤ちゃんのエコー写真を二人で見ました。
私も必死でした。
ようやく彼が産んでもいいと言ってくれた時はすでに妊娠4か月近かったと思います。
それから私の両親に挨拶に来ましたがなんとなく足取りが重い彼
両親にいつ籍を入れるのか聞かれ早いうちに入れますと言った言葉で私も安心しました。
二人で住む家も借りて、でもやはりどこかおかしな彼。
嫌々?しぶしぶ?足取りの重い彼を見てそしていつまで待っても籍を入れようとしない彼。不安で胸が張り裂けそうでした。
私たちもその事で喧嘩が絶えず連絡も取れない時が増えていきました。
新居に一人ぼっちで過ごす時間も多くなりました。食事を作っても帰ってこない日々が増えました。
連絡も返事がない中、籍をいれないまま私は妊娠7か月になりました。
ある時知らない番号から電話がかかってきました。
普段知らない番号は出ないのですが、なぜかその時嫌な予感がしました。
電話の相手は彼の奥さんだと名乗りました。
一瞬頭が真っ白になり、言ってる意味がわからず
女同士のやり取りが続きます。
やっと理解できた時は、なぜか私は冷静でした。
あぁそうか、、彼はバツイチと言っていたけどそれは嘘で離婚していなかったんだ。二重生活をしていたんだ。
今まで彼に抱いていた不信感と理解できない行動の数々が繋がりました。
私はたくさんの嘘をつかれていたのです。
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