第42話アカは錬金術師



あれからアカは、色々な武器や防具まで作ってくれている。



力アップの大斧

快速のブーツ

魔法アップのロッド

連撃の槍

打撃強化のナックル

投げて戻るチャクラム(円月輪)

防御力アップの鎖帷子くさりかたびら



物理攻撃半減の盾まで作り出す。

そしてレッドの力を借りて、紅蓮の剣まで作り出した。

さやから抜いたらゴウゴウと炎が燃え盛る剣であった。

まさに錬金術師だ。


あの聖剣には、錬金術師の最高の術が施されていて収納することで解明されて習得したらしい。


今も氷のナイフを作って「ほめてほめて・・・」っとやって来る。

だから、なでてあげる。


プヨンッと喜ぶアカ。



そんなアカの喜びに反して「ダダダダ、ドカン」と最近流行りのシューティングゲーム『ダイバン』をしてるのがレッドだ。



なんでもゲーム診断後にゲームをやり続けると、最適な個人向けのバランスのとれたゲームができるらしい。

AIがパソコンの使用を判断して独自のゲームを構築。

まさに個人のゲームで1人1人違ったゲーム。なので人気を独占。


だからレッドは必死にコントローラーを操っている最中だ。


もうプルプルと体を震わせるレッド。

かれこれ6時間もやり続けている。



なんとアカも興味を持ったようで、レッドをペシペシと叩いていた。

中々ゲームから離れないレッド。


徐々にアカのテンションが上がろうとした時に『アカさん、こっちにもゲームがありますよ』


宅配で送ってきたPCとモニターが設置完了してた。

シェリーが儲けて買った物だから文句も言えない。


『あなたは、男性ですか女性ですか・・・』


「・・・・・・」


『なるほど、中性ですか・・・次は攻撃的ですか、おっとり系ですか・・・』


「・・・・・・」


『そうですか・・・どちらでもない・・・時間はたっぷりありますか? それとも、時間がありませんか? 』


「たっぷりある・・・なるほど・・・診断が終わりました・・・これで移動でこのボタンで攻撃1、こっちが攻撃2です。このボタンが攻撃変更とこれが変形モードです」


「・・・・・・」


『そうですか・・・分かりました』


なんか会話してるぞ。


「最後にアカはなんて・・・」


『ごちゃごちゃ言わないで、レッドを見てマスターしたからと言ってます』


え!あの一瞬でマスターしたって、嘘だ。


なんと上手くやってるぞ。


「プキュン、プキュン、バキュン」


なんか興味が沸いてきたぞ。

俺も『ダイバン』で検索を掛ける。なんだ聞いた事もない会社だな。

『赤スケルトン』って変な名の会社だな・・・


なんだよ社長が1人しか居ない会社だ。

起業して1ヶ月も経ってない。


無料だが広告が表示されるのか・・・広告料で経営している会社らしいぞ。

え!6304万人も『いいね』評価だ。

なんと各国の言語にも対応してるのか、それに人気の衰えが全然ない。



あ、これはこれは、こんな短い期間なのにクレームのコメントだらけだぞ。

あああ、やっぱり学校や家庭からのクレームが多いぞ。

勉強しないでゲームをやってるのか・・・


会社側に時間制限をしろや年齢制限をしろなどのクレームだ。

それなら親がパソコンを取上げればいいのに・・・

文句ばっかりだな・・・それに対して擁護ようごするコメントもある。


●自己責任でやってるのだから親や学校の介入はダメでしょう

●親の教育がなってない。家庭で決められたルールなら守らせるのが親の教育では・・・

●親は子供を信じるべきだ。放任主義と言われようが子供も1人の人格者である


なんだよ・・・この3件だけだ。

ならば俺も書き込みしようかな・・・そんな時だ。


『あ!主殿、わたしの開発したゲームが気になりますか・・・』


「え!これってシェリーの会社なの・・・」


『はい、会社を起業しました。今度は体感型ゲームを開発中です。ゴーグルを装着して、わたしが住んでいた世界を体感して欲しくて』


え!そんなことをして良いのか・・・ダンジョン攻略して異世界に行った人は驚くぞ。


開発途中の画面を見た。

え!なんで。


「なんで俺の顔が立体的にあるんだ!!」


『え!使用したらダメですか・・・主殿は、顔立ちが良いので・・・』


「ダメに決まってるぞ!!身ばれしたら・・・こっちが困るからな・・・」


『そこに居る赤スケルトンさんやアカさんもダメですか・・・社名の赤スケルトンもダメですか』


「社名ならギリギリOKだが、アカがなんでも収納したり赤スケルトンが矢を射るのはダメだ・・・絶対にダメ!」


『仕方ありません』


カチャカチャと消去してたよ。

油断もスキもないシェリーだ。


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