人間に転生した猫ちゃんは前世で可愛いがってくれたご主人様にそっくりな女の子を幸せにするために異世界で頑張る!

ぎゅうどん

プロローグ(私、前世は猫だったにゃん!)

皆さん、はじめましてだにゃん!

私の名前はニーナっていうにゃん!

にゃ?どうして私がさっきから語尾に

にゃん、にゃん、ばかりつけるのか気ににゃるって?

実は私、こうして異世界に人間の女の子に転生する前は

前世は猫だったのにゃん!驚いたかにゃん?

だからにゃんって言うのは仕方ないことなのにゃん!

でも今でも思い出すのにゃん…

私が猫だった頃はご主人様のサラって可愛い女の子に

物凄く可愛がってもらって、とても幸せだったことを…

彼女に会いたいにゃん…会えたなら今度は私が彼女を幸せにしてみせるのにゃん…


「あの〜?ニーナさん、聞いてます〜?」


「にゃっ!?なっなの話だったかにゃん!?」


つい考え事してて、忘れてたけど

私、冒険者ギルドに依頼達成の報告に来てたんだにゃん!


「じゃあ、もう一度言いますよ?

 今日、達成された依頼で

 あなたはEランクに昇格できたんです。」


「にゃ?そうなのかにゃん?へえー。」


「あはは、昇格出来たのにここまで喜ばない人

 私、このギルドに働いて3年経ちますけど、初めてみましたよ?」


「そっそうにゃん?にゃはは…」


(仕方ないにゃん。まだ人間になったばかりで

 そういうのよくわからないにゃいもん。)


「まぁ、それはさておき、おめでとうございます。」


「うん!ありがとうにゃん!」


私は冒険者ギルドの受付のお姉さんにお礼を言うと

ギルドの建物を出て、自分が泊まっている宿に

戻ることにしたにゃん!


「彼女凄いわね〜!ここのギルドで登録してから

 まだ三週間しか経ってないのに、もうEランクになるなんて!」


「ええ。確かにすごいですね。

才能もさることながら、あの格好とあの語尾も

まぁ、今は流石に慣れてきましたけどね。」


「ああ、あの格好と語尾ね。

 でも可愛いから違和感ゼロだし。いいんじゃない?」


「まぁ、確かに。可愛いですね。」


二人は首を大きく縦に振って、納得していた。


−5分後−


冒険者ギルドから歩いて5分ぐらいにある

小さな宿、『猫の隠れ家』ここに私は泊まっているのにゃん!


「ただいまにゃん、アンナちゃん!」


「あっ♡お帰りなさい♡ニーナさん♡」


明るく出迎えてくれたおさげ髪の彼女、アンナちゃんは

私が泊まっている宿の看板娘?って言う人らしいにゃん!

私よりうんと背が小さいのに頑張る偉い子にゃん!


「ニーナさんまた今日も

 それとそれ着けていったんですね♡」


「にゃ?これとこれのことかにゃ?」


私は頭に着けている猫耳と

お尻に着けている尻尾を掴んで聞いてみたにゃん!


「はい♡それです♡それ♡」


「にゃはは、これにゃ。

 これはどっちも着けてないと

 どうも落ち着かないのにゃん。」


(たぶん、前世の時のなごりだにゃん。)


「はぁ〜♡いつ見ても♡

 ニーナさん似合ってて凄く可愛いです♡」

 

「なっなんだか照れるにゃん。」


「そのにゃんっていう語尾も可愛いすぎますぅ♡」


「だっだいじょうぶ!?にゃん!?

 なんだか急に顔が真っ赤になってるし

 息も上がってるように見えるにゃん!?」


「はっはい♡私、猫耳少女大好きなので♡

 興奮しているだけですぅ♡

 だから安心してください♡はぁはぁ♡」

 

「本当にそれだけなのかにゃん…?」


「はい♡」


(よくわかんないけど、そうみたいだにゃん…?)


「あっ夢中になりすぎて、伝えるの忘れてた!

 夕食、もうすぐ出来ますので

 もう少しだけお待ち下さいね〜♡」

 

「うん、わかったにゃん。

 だったら部屋に戻って、普段着に着替えてくることにするにゃ。」


「よかったら、着替えるの手伝いましょうか♡」


「にゃっ!?ニーナはそんな子供じゃないにゃん!?」


「そういう意味じゃないのに〜クスッン。」


(にゃはは、この子、出会った時からすごく積極的だにゃん

 まぁ、わるい気はしないんにゃけど…)

 

「じゃあ、着替えてくるにゃ〜。」


「行ってらっしゃい♡」


そして私は自分の泊まっている部屋に着替えに行ったにゃん。


「今日はどの普段着を着るかにゃ〜?

 ニャンニャン、これかなにゃ、これにしようかにゃん?」


私は前世が猫だったから、服を着るということにも

最初は戸惑っていたにゃん。

でも転生して人間の女の子になったことで

オシャレ?ってものにも興味を持ち始めたのにゃん!

だから今は可愛い服を着るのが好きになったのにゃん!


「鏡で人間の姿である自分には慣れたんにゃけど

 うーん。でもやっぱり着けてた猫耳と尻尾を取ると、自分って感じがしないにゃん…」


鏡に映る猫耳と尻尾なしの自分を見て

そう思うのは猫だった頃、本当に幸せだったからにゃ…

だから猫であった時の気持ちを

忘れたくないのかもしれないにゃん。


「サラに会いたいにゃん…もし会えたら…

今度は私が彼女を幸せにしてみせるのににゃん…」


するとお腹がグウッ〜と鳴った。


「まっまぁ、でも悩んでいても仕方ないにゃん!

 とりあえずは着替えて、食堂に向かうにゃん!」


私は気を取り直して着替えをすませて

食堂に向かうことにしたにゃん!

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