コア
目が回復した魔物は澪を探す
探している間に接近する
接近している澪に気付いて手を地面に付け払うように振るう
(これは間に合うな)
そのまま接近し払い攻撃が当たる直前に魔物の背中に移動する
ちょうど四つん這いのようになっていて消えた澪を探している
着地と同時に刀を突き刺す、能力を使い傷口を凍らせる
引き抜いて刀を刺したまま背中を走る
刀で切り裂きながら刀の能力で即座に傷口とその周囲を凍らせる
魔物は手で背中を叩き始める
「不味いな」
走るのをやめて連続で切り刻む
(巨体だから内部あんまり届いてねぇな)
異能で背中から離れる
「背中側にはなかったな」
「だねぇ、こりゃ腹側から刺してみないと分からないなぁ」
「足を切るか」
「今度は両足斬って傷を凍らせる。時間かかるなぁ」
「再生持ちはそんな物だ。中には即時再生する怪物もいる、そいつに比べれば優しいもんだ」
「即時回復はえぐいなぁ」
攻撃を避けながら腕を斬って凍らせる
(足切る前に少しやっておくか)
手を叩きつけたタイミングで手のひらを軽く凍らせる
地面と氷でくっ付く
表面上に過ぎない為、直ぐに氷による拘束は外れる
凍っている手を無視して足元に向かう
「考えたな」
「すぐに破られるけどね」
「それでも奴の次の攻撃が遅れた」
槍を取り出して長さを戻して足目掛けてぶん投げる
槍が足に突き刺さる、異能で接近して刀で斬る
槍を引き抜いて仕舞う
地面に接触している部分を凍らせて動けなくさせた後に足を切りつけ両断する、傷口を凍らせて再生を妨害する
続けてもう片方の足にも同じように斬りかかり何度も斬り両断する
両足を失った魔物は倒れ込む
「げっ、腹切れないじゃん」
「あの体勢なら腹側から倒れるのは当たり前だ」
「それは確かに……」
両足を斬った事で腹から地面に倒れ込み腹側を切る事が出来ない
これでは目的の腹側への攻撃ができない
「他の手を考えろ、首でも切り落とせばいい」
「あっ、その前に」
地面に刀を突き立てる
地面を凍らせて進んでいき倒れている魔物の地面と触れている部位を凍らせて地面に接着する
時間がかかるが相手は今再生に集中している
「完治すればすぐに砕いてくるぞ」
「分かってる」
接近して異能で首元に移動する
刀で何度も斬る
首はかなり太い、切り落とすのには時間がかかる
首を切り落とす前に再生が終わるが魔物は氷で動けず立ち上がれない
地面に付いている部位全部が氷で地面に張り付いている為、起き上がろうにも余り力が入らない
氷を砕くよりも先に首を切り落とす
「これで死ぬ?」
「いや死なない」
「マジか」
「だが頭の再生にはかなり時間がかかるはずだ」
「部位によって違うのか」
「変わる」
「なら今のうちに」
背中側に移動して心臓部を狙って切り掛る
何度も切って刀で魔物の身体を削った後、槍を取りだして思いっきり突き刺す
刀の刀身より槍の方が長い
(これで届け!)
力一杯槍を奥に刺す
すると何か硬い物に当たった感覚がある
「どうした?」
「槍先が硬い物に触れた」
「コアの可能性が高い、コアは硬いぞ」
澪は異能で槍の上に移動して石突を勢いよく蹴る
槍は更に深く刺さりパキッという音がする
魔物は動きを止めて崩れていく
槍が地面に転がる
澪は着地する
「よし倒した」
魔石と素材が落ちる
素材を拾う
「ひやぃ!」
素材は人型サイズの指であった、一部腐っているのが更にグロテスクさと不気味さを増している
拾った澪は思わず投げる
「気持ち悪い! 指!? なんで!? なんで指が素材として落ちるの! 要らないんだけど」
「眼球や舌辺りでは無いだけ良いだろ。4級の素材だ高く売れるのだろう?」
「最初に倒した中ボスは高額だけど……だけどぉ」
「はよ入れろ。グズグズしてないで進むぞ」
「うぅ……」
見た目は一部腐った人間の指、抵抗感がある
暫く悩んだ末に澪は指を見えないようにバックの底に詰め込んだ
「そんな小さなバックで良いのか?」
「大きいのは持ち運び面倒だしこれ結構頑丈でさ、小さくすれば槍も突っ込めるしある程度溜まったら取引所で売る予定」
小さなバックを使っている、持ち運びが楽で戦闘時も邪魔になりづらい
槍はバックに入れるか服に仕舞っている
魔石や素材は取引所で売れば問題無い
「新しく武器を手に入れた時どうするつもりだ? 入らんだろ」
「使わない武器が手に入ったら流石に家に置いておきたいんだけど? なんだっけ神秘の入れ物? あれ無しだと流石に持ち運びきつい」
「神秘の入れ物が先決か」
「何処にあるかわかる?」
「魔導具の場所までは知らん」
「だよねぇ、有ればいいなぁ。もうこのダンジョン嫌や」
「もしかしたらこのダンジョンにあるかも知れんぞ」
「その可能性は大いにあるんだよなぁ……絶対ダンジョンコアぶっ壊す」
「壊す壊さないは貴様の自由だ。好きにするといい、その為にも攻略をせねばな」
「早く倒して次のダンジョン行く」
次の階層に降りて次々と魔物を倒していく
流石にあの巨体を見た後では普通サイズのゾンビには叫ばずに済む
最も叫ばないだけで視線を逸らしたり内心で叫んでいる
(近寄るなぁ! 凍り付け!)
「うるさいぞ」
「心の声はスルーでお願いしまーす」
「そこまで苦手か」
「自分でも驚くくらいこう言うの苦手らしい。やっぱ映画は映画でしかないって事かぁ」
魔物は見た目に個体差があるくらいで強さは特に変わらず楽々突破していく
そしてダンジョンの主の居る階層の手前まで来る
「この先にいるぞ」
「グロテスクな見た目じゃありませんように……」
澪は祈りながら階段を降りる
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