中ボス討伐
澪は槍を元の長さに戻す
4つある目を順番に刺していき視界を奪う
額には届かない、何度も突きで目と目の間に攻撃する
視界を奪われた魔物は4本の手を暴れさせるが攻撃する場所は適当でシールドにすら当たっていない
『リンチの時間だ〜』
『やっちまえ〜』
『これは勝ちだな』
『あぁ間違いない2人の勝ちだ』
『滅多刺しだー』
『やれやれー』
人間と同じく頭蓋骨があり硬い
突き、払い、石突による打撃、振り下ろし様々な攻撃を加える
ただひたすらに攻撃を加え続ける
片手を失った状態で逃げようとするがその状態では遅くバフで早くなっている澪にすぐ追いつかれる
攻撃を続けると骨にヒビが入りヒビが入った所に勢いよく槍を突き立てる
刺さるが倒せない
(大分骨厚いな)
槍を手放して石突を蹴って槍を更に食い込ませる
「はぁぁぁ!」
バギバギッと音を立てて槍の刺さっている所が砕けて槍が貫通する
魔物は叫び身体が崩れていき魔石と腕の骨の一部だけが残る
(コレが素材かな。デケェ)
腕の骨の一部だが結構大きく重い
槍を短くして持ちやすくする
『倒した!?』
『やったか!』
『フラグやめぃ』
『本当に2人で討伐しやがった』
『すげぇー』
『レイさんのファンになりました』
『最強コンビ爆誕!?』
『マジで強いな』
「残念ながら零さんは臨時の協力者です。本人は配信してませんしする気もないそうです」
『勿体ない』
『えぇ〜』
『残念だなぁ。配信すれば人気出るだろうに』
『支援ありとはいえほぼ1人で3級相当の中ボス討伐なんて探索者最強じゃね?』
『有り得る』
『仮面の最強探索者良いねぇ』
澪は落ちた素材と魔石を回収してシズクの居る方へ向かう
「魔石」
シズクに魔石を手渡す
「ありがとうございます」
『レイさん〜』
『お疲れ様でしたー』
コメントをちらっと確認する
大半は澪が配信しない事について残念がっていたりレイの戦いっぷりに対しての賞賛のコメントだが中には実力を疑うようなコメントもある
(アンチって奴か?)
『このくらいの探索者なら居るでしょ。配信者に居ないってだけで』
『仮面で顔を隠すとか厨二病じゃん、顔ブスなのかも』
中には単純な誹謗中傷をする者も居る
『人気配信者に対して呼び捨てとか身の程知らずもいい所』
『CGじゃね。最近その辺の技術無駄に発達してるし』
「あ……えっと……」
シズクは対応に困っている
今回言われているのは本人ではなく澪
「不快だな」
『事実言われて怒ってる?』
『まさか自分が最強とでも思ってた?』
「阿呆か、他の探索者がどうなのかなんぞ知らねぇよ。私より強い奴なんて山ほどいるだろうよ。ただ嬉々として他者を貶す人間がただ不愉快で嫌いなだけだ。人様に迷惑かけてお前らそれでなんになる? 醜いだけだぞ」
『あ? 調子に乗んなブス!』
『どうせ事実言われて文句言ってんだろ』
『おだてられて調子に乗ってんじゃねぇのか』
「……私はもう帰る。バフ助かった」
「あっ、はいありがとうございました。これで配信は終わりです。明日今日の戦闘の振り返り配信をしますので気になったら来てね!」
『逃げんな!』
『舐めやがって特定してやる!』
シズクが配信を強制的に終了させて後を追う
「ああ言うのは刺激したらダメです。何するかわかった物ではありません」
リスナーと配信者で言い争った結果配信者側の住所を特定されたり殺人予告を受けたり刺されたりと言う事がある
「特定とかは面倒だけどまぁその辺は警察が動けるでしょ」
「人によっては直接殺しに来たりします。流石の澪さんでも不意打ちをされたりしたら厳しいかと」
探索者は魔物との戦いに慣れているが対人の心得を持つ者は少なく異能を持っていたとしても不意打ちでもされればただでは済まない
「それの方が問題ないかな。私不意打ち効かないから」
「え? 不意打ちが効かないってのはどういう事ですか?」
「異能の条件の1つが戦闘中でその戦闘中と言うのが自分が敵意を向ける、武器を構える、攻撃する、敵となる相手が敵意を向けてくる、攻撃をする行動を取る、相手に私を害する意思があり一定距離に入る、他にもあった気はするけど大体これらのどれかを満たしたら分かるんだよ」
「なるほど、戦闘中のみ発動できる異能ですか」
「他にも条件あるけどね。さっきはあの盾無かったら最悪途中で異能の条件満たせなくなってたかもしれない。まぁすぐに条件満たす行動取れば良いんだけど」
複雑では無いが条件がある異能、使い勝手が悪いという理由はその条件にある
上の階層へ向かえる階段を上る
「ほうほう、成程」
「七彩の条件は発音と文字を書く事だよな? あれと似たようなもんだ」
「はいそれが条件です。文字と言葉は7つとも違っていてそれをしないと異能が発動しません」
「咄嗟の時はどうしてるんだ?」
「それには裏技があって文字の方は予め3つまで書いておいて保存できるんです。緊急時の為に2つの防御能力の文字を保存してあります」
文字は保存出来ても言葉はその場で発音しないと異能は発動しない
「便利だな」
「一度きりですけどかなり役に立ちます」
階段を登り切ると魔物が再湧きしていた
澪は槍を元の長さにして戦闘態勢に入る
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